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苦節16年で四段昇段「都成竜馬五段」藤井聡太にリベンジ誓う
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.08.04 16:00 最終更新日:2018.08.04 16:25
永世名人・谷川浩司の唯一の弟子である。都成竜馬五段は10歳で小学生名人戦に優勝し、谷川門下に入った。
谷川が認めた実力を持ちながら、奨励会での成績は伸び悩む。幼かった小学生はいつしか20歳を過ぎ、年齢制限の壁が迫った。何度も折れそうになった心を「俺は谷川浩司のただ一人の弟子だ」という思いが支えた。苦節16年。26歳で迎えた最後のリーグ戦、トップの成績で四段昇段を勝ち取った。
2017年、C級順位戦を2位で勝ち抜き、五段に昇段した。1位で昇段したのは藤井聡太。
その後、藤井は立て続けに昇段規定を満たし、すでに七段になった。
「1年前は同じ位置にいたのに、ずいぶん先に行かれてしまった」
しかし、この半年で都成の中で何かが変わった。師・谷川の「光速流」を彷彿とさせる鋭い攻め。難関の竜王戦予選を勝ち抜き、決勝トーナメント出場を掴んだ。初戦の相手は、藤井聡太だったが、惜しくも破れた。現在、藤井との対戦成績は0勝4敗だ。
「藤井さんとは、これからも対戦していきたい。まずは彼と同じステージに立たなければ」
遅咲きの男のリベンジが、始まろうとしている。
となりりょうま
1990年1月17日生まれ。28歳。宮崎県出身。谷川浩司九段門下。2000年、小学5年生で小学生名人戦優勝。同年秋に奨励会入会。17歳で三段に昇段するも、そこから四段昇段までに9年を費やした。2013年には三段時に出場した新人王戦で、奨励会員としては初の優勝を勝ち取る。2018年C級1組に昇級。憂いのあるイケメン棋士だ
写真&文・野澤亘伸
(週刊FLASH 2018年7月10日号)