東京ドーム約3.6個もの敷地面積を誇る「日本最大のホームセンター」に、吉田戦車が挑む! 仕事を忘れ、スーパーやホームセンターを散策することがなによりのくつろぎの時間だというマンガ家は、はたして何を買うのか!? スマホに保存した欲しいものリストを片手に、3時間一本勝負がいま、始まった!
「今日は楽しみで、買いたいものをメモしてきたよ」
千葉県印西市にあるジョイフル本田千葉ニュータウン店。本誌連載「ごめん買っちゃった」の単行本化を機に、ホームセンターを愛してやまない吉田戦車が乗り込んだ!
まず向かったのは、自転車売場。クロスバイクを愛用し、自転車用ヘルメットや数々のカバンを試行錯誤してきた、吉田戦車の重要分野である。
無言でパーツを吟味する姿は、声をかけにくいものがある。
……約10分後、「ネットでも買えるけど、実際に見て選ぶのがやっぱり楽しいね」と、リュックなどに装着するLEDライトを購入。幸先よし!
次に吉田戦車が歩を進めたのは、調理器具売場だ。
「こんな大きなフライパンや寸胴、合羽橋の専門店街じゃないと手に入らないよね」
大きすぎて使いこなせていない打出料理鍋の存在を忘れたか。
「ああっ、これも持ってたなあ……」
飽きてしまったという鰹節削り器から目を背け、「たまごの穴あけくん」を買う。殻が簡単にむけるゆで卵を作れるアイデア商品。これも前から欲しかったものだそう。
同じ生活館のキャンプ用品売場に移動し、今度は2018年に一度も使わなかった七輪を後悔していた吉田戦車だったが、「ちょっとキッチンコーナーに戻っていい?」。
中に金属が仕込まれた、シリコン製のターナー(フライ返し)を探しているらしい。1時間が経過するも、まだ生活館から出られない。動く歩道で時間短縮だ!
動く歩道で加速し、資材館の農業資材売場に到着した。「最初から大きいサイズを買っていれば……」とてみを見て少し落ち込んだが、リアルなカラス除けには興味津々。
そう、ジョイフル本田は店ごとに品揃えが多少違い、千葉ニュータウン店は農家向けの商品がやたらと充実しているのだ。
「これは北関東っぽいな……」と「干しいもスライサー」に惹かれつつも、買ったのは猫の遊び道具用の「自然盆栽用細引」という縄。
そして屋外に出ると、小屋まで売っていた。
「昔から『小屋』の佇まいに憧れがあるんだけど、どうせすぐエアコンとかWi-Fiを取りつけたくなるんだよ(笑)」
「おお、ワコムのペンタブレット売ってんじゃん!」
長いオートスロープの先、2階のアート&クラフト館では、マンガ制作用のデジタル機器が。子供たちにまじり、『伝染るんです。』の人気キャラ・かわうそを描く。
そのままそこを立ち去り、娘へのプレゼントとして、工作用のカラーペーパーをゲット!
まだ全体の半分も見られていないが、外が暗くなってきた。文具売場の隣のカフェでは、宇都宮店で自家醸造するクラフトビールが飲めるという。よし、今日はここまで。
「次は1日かけて堪能したい。なんなら泊まりで(笑)」と再訪を誓う吉田戦車。「マンガ家の物欲」が止まることはない。
【本日の買いもの】
カラーペーパー、自転車用ライト、「たまごの穴あけくん」、「盆栽用細引」。しめて3641円(税込み)の“爆買い”だ!
※『ごめん買っちゃった マンガ家の物欲』描き下ろしマンガつきで発売中!
(週刊FLASH 2018年11月6日号)