月々はほんの少しの差でも、「塵も積もれば」で10年後に何倍もの差になるのが、家計の固定費。保険も見直す必要がある。
「保険の役割は大きく分けて、医療、死亡、貯蓄の3つ。貯蓄は昔のように予定利率のいいものはほとんどないので、まず外します。
医療は生きていくうえで、リスクヘッジするもの。基本、家族や子供がいなければ、医療保険だけでいいと思います」(FPの横山光昭氏・以下同)
では不要な保険をいかに整理するか。まず、「払済保険」にするという手がある。払済とは、途中で保険料の払い込みを止めて、支払った保険料に見合った保障を受け続ける制度だ。
払済にして、浮いた費用で医療保険に加入すれば、月の固定支出は変わらずに、医療保障を手厚くすることもできる。
また、保険を選ぶときに気をつけたいのが、多くの保険会社の商品を扱うよく目にする街の来店型ショップ。
「いろいろな商品から選べると思いがちですが、私が実際に現場で見ている限り、売っている商品はほとんど決まっています。
相談は無料ですが、慈善事業ではないので、契約して初めて、保険会社から販売手数料が入る。もちろん、手数料が発生すること自体は問題ではありません。
しかし、場合によっては加入者の立場に立つというよりは、最も手数料が高い保険会社の商品をすすめられる可能性もあるわけです。自分に必要のない保険に入らないよう十分に注意してほしい」
保険の見直しも、固定支出を抑える手段。あなたのライフスタイルに合わせたケースを選んで支出を減らしたら、その金額で未来に投資すべし。
(週刊FLASH 2018年11月13日号)