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【食堂のおばちゃんの人生相談】45歳・鉄道会社勤務のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.26 11:00 最終更新日:2018.11.26 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/茶々さん(45) 鉄道会社勤務】

 

 隣で古いマンションの取り壊し工事が始まりました。うるさい重機での作業が朝九時から夕方まで、それが一カ月も続きます。騒音のストレスで、我が家のねこは食欲不振、下痢になりました。人間の赤ちゃんなら文句が言えそうですが、ねこの体調を理由に、騒音を控えてもらうことはできるでしょうか?

 

 


【山口先生のお答え】

 

 可哀想に。ねこは音に敏感ですからねえ。犬は嗅覚が優れていますが、ねこは聴覚が飛び抜けて鋭い気がします。

 

 だって台所でねこ用の缶詰を開けると、二階にいても地階にいても、三匹のねこたちがまっしぐらに駆けてきますから。同じ缶詰でも、人間用だと反応しないんです。音の違いがわかるのかしら?

 

 茶々さんは日中は会社にいて家から離れていますが、ねこはずっと騒音にさらされているわけです。体調を崩すのも無理ないかも知れません。

 

 茶々さんは「人間の赤ちゃんなら文句が言えそうですが……」と書いておられますが、飼い主にとってねこは子供も同然です。人間の赤ちゃんで言える文句なら、ねこだって言いたくなるのが人情です。

 

 ただ、工事責任者がねこ好きとは限らないので、ここは作戦を立てましょう。ねことは言わず「うちの子」とか「妻」とか「年老いた両親」を使いましょう。家庭内に人員がいない場合は、ご近所の方と共闘しましょう。

 

 茶々さんのねこがそこまでストレスを溜め込むくらいですから、ご近所でも似たような被害は出ているはずです。中でも、家にいる時間の長い主婦やお年寄りは、毎日の騒音に悩まされているはず。

 

 ご近所を回ってお話をして、署名を集めて抗議しましょう。直接の解体業者が良いか、大元の施工主が良いかは、法律に詳しい方にお訊きになって下さいね。ねこちゃん、お大事に。

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都・千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。最新刊『婚活食堂』が発売中

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