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駅近もみほぐし店に潜入取材「てもみん」30点満点で22点

ライフ・マネー 投稿日:2018.12.09 11:00FLASH編集部

駅近もみほぐし店に潜入取材「てもみん」30点満点で22点

 

 師走の忙しさに体が悲鳴を上げている。駅前で気軽に肩こり解消といきたいが、いったいどこがうまいのか? あん摩マッサージ指圧師のつぼいあつし氏(仮名)が、有名チェーンに片っ端から潜入して、実地体験してみた!

 

 1996年に1号店をオープンさせ、現在132店を展開する「てもみん」。業界の先駆け的存在で、格安もみほぐし店の代名詞と考えている人も多いかもしれない。

 

 

 しかし、料金は10分につき1000円(税別)が基本になっている。空き時間に利用するには手軽だが、55分の全身コースは6000円と、「ほぐしの達人」の2倍以上である。

 

 これは免許を持った本格的な治療院と同じランクの金額だ。とても「格安店」とはいえない。

 

 今回来たのはターミナル駅にある某店。店内はやや狭いが、衛生度はほかの格安もみほぐし店と比べても圧倒的に高い。さすが大手だ。

 

 担当についたのは30代ぐらいのスポーツマン風の男性。

 

 施術歴は8年ほどだという。うつぶせになると、ベッドが音を立てて昇降しはじめた。これは施術者が好きな高さに電動で調整できるベッドだ。お値段は10万円ほどする。私も欲しいが、なかなか手が出ない。正直言って、うらやましいところだ。

 

 施術者は背中に指をあてて圧を入れると、指先をブルブルと微かに振動させる。

 

 これはかなり珍しい技術である。筋肉を大きくこねる「揉捏法」とも、筋肉を垂直に押す「指圧」とも違う。ちょうどその中間のような技だ。

 

 私は10年ほど前にも、てもみんの施術を受けたことがある。そのときも同様に施術者は指を震わせていた。これは施術者のクセではなく、おそらく、てもみんのオリジナルの技なのではないか。

 

 施術者は脊柱起立金や腰方形筋などの背部の筋肉をひととおり施術する。その後は大殿筋や中殿筋などお尻の筋肉に移ってゆく。

 

 私はあらかじめ「腰痛がある」と伝えていたのだが、きわめてオーソドックスな手順といえるだろう。ただし、施術者の力の使い方はいまひとつだと感じた。

 

 ひょっとしたら力を使わないでお客を満足させるための技術として「指先の震え」があるのかもしれない。施術が終わった直後はスッキリしたのだが、数時間たつと腰のだるさがまた戻ってきた。

 

 やはり、筋肉がほぐれるには少し力が不足していたと思う。格安店ならば文句も言えない内容だが、正直コスパはいまひとつ。この値段だったら本格的なマッサージ治療院を探したいところである。

 

●総合得点22点(30点満点)
 衛生度5
 入りやすさ5
 パワー3
 テクニック3
 要望を聞いてくれる4
 値段2

 

●取材、文、イラスト/つぼいあつし
 40代。会社員を経て20代でマッサージ師に。現在、都内でマッサージ店を開業している。最近、筋トレとロードバイクにハマっている

 

(週刊FLASH 2018年11月27日号)

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