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駅近もみほぐし店に潜入取材「クイック24」30点満点で20点
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.13 16:00 最終更新日:2018.12.13 16:00
師走の忙しさに体が悲鳴を上げている。駅前で気軽に肩こり解消といきたいが、いったいどこがうまいのか? あん摩マッサージ指圧師のつぼいあつし氏(仮名)が、有名チェーンに片っ端から潜入して、実地体験してみた!
「このこり方はふだんから足を使う職業の方ですね」
私の土踏まずを肘でグリグリと攻めながら、50歳くらいの施術者が話しかけてきた。施術前のカルテに「足・腰」と書いたためだろうか。それにしても、なぜみんな職業を当てようとするのだろう?
「クイック」は銀座、新宿、池袋の3店舗だが、ここはなんといっても50分1999円(税別)という破格の料金設定が売り(銀座店は別料金)。看板にも大きく掲げている。
しかし実際は、これはお店のLINE@かメルマガに登録すると、初回のみに適用される金額だった。面倒だったので、私は通常の初回平日料金50分2499円のコースで、施術を受けている。
それでも、他店よりまだ安い。これが格安もみほぐし店のほぼ底値だろう。待合室、施術スペースともに必要最低限。さらに着替えは有料(350円)だ。この値段を出すために無駄を切り詰めているのだろう。シンプルで好ましい。
施術者に「慢性的に肩がこるんですがどうしたらいいですかね?」と話しかけたら、親身になっていろいろと答えてくれる。私としてはだいたいが知っていることだし、最初は少し鬱陶しかったのだが、あまりに熱心な話しぶりにホロリときてしまった。
私は会話が苦手で、施術中はあまり話をしないほうだ。しかし、これからはもっとお客様といろいろな話をしてみよう。
さて、肝心のマッサージは……。ふくらはぎのもみほぐしは、ツボを外している。太腿への圧が中途半端でくすぐったい。腰への指圧も非常に惜しい。親指で圧を入れてゆくのだが、それ以外の4本の指にも力が入ってしまっているために、圧がばらけてしまっているのだ。うーん……。
施術は終盤に向かって大きな動きが増えてゆく。横向きになった筆者の片足を高く上げて、お尻の横を施術し始めた。これはぜんぜん効いている感じがしなかった。
これだけ安いのはすばらしいが、肝心のマッサージは一部ややポイントを外しているような印象も受けた。圧の調節も、もう一息欲しいところである。
お客との会話や、料金を抑えるための企業努力など、なかなか勉強になった訪問だったが……。
●総合得点20点(30点満点)
衛生度4
入りやすさ3
パワー2
テクニック2
要望を聞いてくれる4
値段5
●取材、文、イラスト/つぼいあつし
40代。会社員を経て20代でマッサージ師に。現在、都内でマッサージ店を開業している。最近、筋トレとロードバイクにハマっている
(週刊FLASH 2018年11月27日号)