「食堂のおばちゃん」の作家・山口恵似子があなたのお悩み答えます!
【お悩み/こうもり(49)・不動産】
昔の上司が再雇用されました。よほど暇らしく、昔の部下をつかまえては雑談に引き込もうとします。こっちは仕事で忙しいのに! 外に出ない仕事なので逃げることもできません。どうしたらいいですか?
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【山口先生のお答え】
まあ、こうもりさんのお悩みを伺っていたら、私が宝石店に勤めていた頃の経験を思い出してしまいましたよ。
そこはある大企業が試験的に開いたお店で、店員は私と店長以外、全員モデルクラブから派遣された美女でした。
だから貸しビルのオーナーとか、その関係者が用もないのに覗きに来て(おっさんがウロウロしてたら女性のお客さんが入りづらいでしょうが)、営業妨害でしたよ。
おまけに会社の窓際係長がお目付役に派遣されてきたのですが、初めての体験で舞い上がっちゃって、しょうもない用事でも美女を呼びつけるんですよ。私と店長しかいないと自分でやるくせに。
お宅の会社の再雇用上司は、ハッキリ言って老害です。職場の人たちが忙しくしてるのは見ればわかるはずなのに、自分の退屈を紛らすために雑談に付き合わせているのですから。
きっと他の皆さんも迷惑しているはずです。全員協力して老害と闘いましょう。
まずは全員マスクをする。
それでもダメなら全員で「会社は老人ホームじゃない!」とプリントしたTシャツを着ましょう。
最後は会社の上層部に訴えるしかないと思いますが。それにしても、仕事のない人を再雇用で雇うなんて、なんて良い会社でしょう。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都 千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』(文藝春秋)が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』(角川春樹事務所)シリーズが好評発売中。最新刊『おばちゃん介護道』(大和出版)も絶賛発売中!
(週刊FLASH 2019年1月1、8、15日合併号)