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【食堂のおばちゃんの人生相談】30歳・清掃業のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.31 11:00 最終更新日:2018.12.31 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/カリキンさん(30)清掃業

 

 10年以上、ヘビを飼っています。最近、脈ありな女性が出来たのですが、爬虫類が苦手だと言います。ペットのことを隠してつき合うべきか、将来を考えて告白するか、それとも彼女を諦めるか、僕はどうしたらいいのでしょう?

 

 


【山口先生のお答え】

 

 おお、懐かしや! この相談を始めたばかりの頃登場した「トカゲさえ飼わなきゃ良い人」のT君みたいな方! あの回は大受けで、各方面から絶賛されましたっけ。

 

 あ、T君というのは兄の親友で、眉目秀麗学術優秀、真面目で誠実な好青年だったんですが、爬虫類が大好きで「ルミ子」と名付けた大トカゲと同棲してたんです。

 

 で、彼女が出来てもいつも「私は爬虫類とは暮らせないわ」と破局してしまい……。ちなみにT君は六十二歳ですが、いまだに独身です。

 

 それで、あなたのお悩みですが、私としては正直に告白なさるべきだと思います。

 

 もし二人の仲を邪魔する理由がヘビだけなら、話は簡単です。まず、あなたの部屋でデートしない。結婚するなら別居または通い婚を選ぶ。この方法をとれば、彼女の生活圏内にヘビはいないので、OKではないでしょうか?

 

 そして、もし彼女が「爬虫類と同棲しているような人とは付き合いたくない」というのであれば、諦めるしか仕方ないでしょう。

 

 カリキンさん、私、あなたのお悩みに感動しています。だってあなたの選択肢の中には「ペットを手放す」が入っていないんですもの。たとえ恋人を失ってもペットは捨てられない……あなたは情愛の深い、優しい人ですね。

 

 私はねこを飼っています。恋人のためにねこを捨てることは、絶対に出来ません。カリキンさんの彼女さん、彼は男の中の男ですよ。こういう男を選びましょう!

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都・千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。最新刊『婚活食堂』が発売中

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