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健康診断の基準値に騙されるな!「血圧・血糖値」の真実

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.01.29 16:00 最終更新日:2019.01.31 11:16

健康診断の基準値に騙されるな!「血圧・血糖値」の真実

 

 健康診断や人間ドッグの結果を見て、自分の血圧、血糖値、メタボ指数の数値と基準値の差に愕然とし、総合判定を見て深いため息。「おっさん世代」の年中行事である。しかし、ちょっと待ってほしい。その基準値、本当に正しいのだろうか?

 

「現在、日本の健康診断や人間ドックで用いられている基準は厳しすぎます。本来は健康である人を “病人” とし、無駄な投薬や治療をおこなっているのです」

 

 

 そう語るのは、医療統計学の専門家で、東海大学名誉教授の大櫛陽一氏だ。大櫛氏は2004年、70万人の健康診断結果から「本当の基準値」を導き出したという。

 

「男女別、5歳ごとの基準範囲を出しました。現在、多くの基準が性別や年齢を考慮しないものですが、これでは無駄な治療や異常の見逃しを招くことになりかねません」(大櫛氏、以下同)

 

 血圧、血糖値の「本当の基準値」を、現行の基準値とともに見ていこう。

 

「高血圧は『作られた病気』です」と大櫛氏はバッサリ。

 

「加齢とともに血管が硬くなるので、血圧が高くなるのは当然。米国政府も認めている目安として、『年齢+90』まで大丈夫です」

 

 かつては、脳卒中といえば脳内出血がほとんどだったが、現在は脳卒中の多くが、脳の血管が詰まる脳梗塞となっている。

 

「栄養状態が良くなり、血管が強くなったためです。むしろ危ないのは血圧を下げすぎてしまうこと。血液の流れが悪くなり、血栓が発生して、脳梗塞になるのです」

 

 現在、60代の34%、70代以上の5割以上が降圧剤を投与されている。

 

「医療界にとって、高血圧の診断基準はまさに『打ち出の小槌』です。血圧の基準値を下げれば患者が増えるんですから。欧米でも、製薬会社と医療界の癒着により、基準値が下げられていた時期がありましたが、現在は是正されています」

 

 日本高血圧学会は、年内にもさらなる基準値の引き下げを予定している。新しい案では正常値が「120未満/80未満」だというが、この基準では、大多数の人が高血圧と判定されてしまうだろう。

 

【年代別・最高血圧の「本当の基準値」/現行基準は130以上が危険】
・40~44歳:90~148
・45~49歳:90~150
・50~54歳:90~155
・55~59歳:88~161
・60~64歳:92~164
・65~69歳:98~165

 

【年代別・最低血圧の「本当の基準値」/現行基準は85以上が危険】
・40~44歳:54~95
・45~49歳:53~99
・50~54歳:55~101
・55~59歳:56~102
・60~64歳:57~101
・65~69歳:58~100

 

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