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「ハマのギター大魔神」が850店から選んだ超絶ウマい天丼7

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.02.03 11:00 最終更新日:2019.02.03 11:00

「ハマのギター大魔神」が850店から選んだ超絶ウマい天丼7

「豊野丼」の黄金丼

 

「そして、そこから横浜が誇る『豊野丼』の、フレキシブルでゴージャスな天丼を知ります。知人から、『スゴイ天丼の店がある』と聞いて伺ったのが、1990年代終盤。

 

 揚げ油への気遣いが細やかなのでボリューム満点なのに食後に胃がもたれたりしません。旬の魚を使うので日本の四季も味わえます。多いときには週に1回は通っており『東の横綱』と呼んでおります」

 

【SHOP DATA/豊野丼(横浜・阪東橋)】
●黄金丼:1200円(税込み)

 

「横浜が誇る『東の横綱』。ワタシの訪問回数1位です。ボリューム満点の天丼は、食べる度に新たな発見が。メニューのバラエティーと完成度に於いて、キング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』+『レッド』に匹敵」


「『西の横綱」である、大阪『坂町の天丼」を知ったのも前出の本『ベストオブ丼』。揚げたての天ぷらにタレでなく出汁をかけるのがこちらの流儀で御座います。すっきりあっさりと食べられて至福の食後感。クレイジーケンバンドのツアーがあれば、メンバーより3時間早く大阪入りして食べております」

 

「坂町」


【SHOP DATA/坂町の天丼(大阪・千日前)】
●天丼の「3」:800円(税込み)

 

「大阪のオリジネーターにして、『西の横綱』。プラス150円でエビを1尾増やす、オプション「3」に決めています。海苔+エビ=完璧が公式です。唯一無二のすっきりした味わいは、ボストンのファーストアルバム『幻想飛行』の完全無欠さを彷彿とさせる」


「さらに赤坂『天茂』や、中野『天ぷら 住友』でかき揚げ丼の豊かさを知り、神戸『天丼 吉兵衛』や、京都『大阪屋』では玉子とじ手法による悦楽を知り、日本全国で天丼世界の奥深さを体感して参りました」

 

「天茂」


【SHOP DATA/天茂(東京・赤坂)】
●かき揚げ丼:1400円(税込み、ランチ限定)

 

「かき揚げ丼の女王。エビと小柱のかき揚げはボリューム満点なのに軽妙で優しい。一片の柚子の皮の香りが優しく支配し、フリートウッド・マック『噂』のポップさが重なる」

 

「住友」


【SHOP DATA/天ぷら 住友(東京・中野)】
●かきあげ丼:690円(税込み)

 

「中野ブロードウェイの名店。地味なようでアイディア満載のかき揚げ丼は、世界で唯一(!?)レタスも具材に。イーグルスの『オン・ザ・ボーダー』を想う」

 

「吉兵衛」


【SHOP DATA/天丼 吉兵衛(神戸・三宮)】
●天玉丼:750円(税込み)

 

「衝撃を受けた関西独自の丼で、ワタシが天玉丼に開眼したお店。ウマさにウマさを重ねる贅沢は、オジー・オズボーン『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』に於けるランディー・ローズのギタープレイと同義」

 

「大阪屋」


【SHOP DATA/大阪屋(京都・七条堀川)】
●天とじ丼:700円(税込み)

 

「衣と玉子が一体化した、ディープな天とじ丼を味わえます。出汁に玉子の滋味が染み込んでいるんです。京都風たぬきうどんも是非。ウォーレン・ジヴォン『さすらい』の儚さと共に」


「そもそもワタシには、揚げ方が関東風であるか関西風であるかとか、天ぷらのエースであるエビが大きくて豪華であるとかに、それ程こだわりはありません。天丼は『普段着の食べ物』で、常に庶民の味方であって欲しいと思うのです。

 

 子供の頃に夕食で大量の天ぷらが出て、それが食べきれずに翌日まで残っていることがありました。その残った天ぷらを天つゆで煮てぐずぐずになったのをご飯に載せて食べたのがワタシの天丼原風景で、究極の理想型でもあります。

 

 そして残った天ぷらと云うのは、大概ニンジンのかき揚げである場合が多く、今でも天丼にニンジンのかき揚げが載っていると、大変に嬉しく思います。

 

 あと、天ぷらを煮たのが天丼原風景ですから、カリカリサクサクにもこだわりがありません。むしろ、蓋がされていた天丼の天ぷらがぐったりとしているくらいの方が好みです。天ぷらとご飯がしっとりと昵懇になっているのが、とても愛しい。天丼ブラボー」


取材&文/写真(天茂、住友、吉兵衛、大阪屋)・小野瀬雅生

 

おのせまさお
1962年生まれ 神奈川県横浜市出身 結成から20年の「クレイジーケンバンド」ギタリスト、「小野瀬雅生ショウ」リーダー。変幻自在のギターワークで「ハマのギター大魔神」の異名をとる。A級B級問わず全国のうまいものを紹介するブログ「世界の涯で天丼を食らうの逆襲」(https://ameblo.jp/onose-masao)が好評。大のプロ野球マニアでもある

 

(週刊FLASH 2019年2月12日号)

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