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生命保険の営業マン、客をカモる常套句はこちら

ライフ・マネー 投稿日:2019.02.13 16:00FLASH編集部

生命保険の営業マン、客をカモる常套句はこちら

 

 15年間、保険の営業マンとして働き、内部事情を知り尽くした後田亨氏は、「保険は1万円を入れたら3000円の手数料が引かれるATMのようなもの」と断言する。

 

「掛け捨てではありません」


「保険料が戻ってきます」

 

 

 保険の勧誘を受けた際、こんな営業マンの言葉にぐらりときたことはないだろうか。

 

「一度払った保険料が戻ることを、ありがたく感じがちです。しかし本来、安い保険料で大きな保障が得られるのは、『掛け捨てになるお金』があるからです。戻るお金を強調する時点で、怪しいと考えましょう」

 

「3年は頑張って契約を続けましょう」も、よく聞くセリフ。保険料が支払えるか心配する客に対しての説明だが、「3年続けてみて支払いが厳しかったら、払済保険(保険料の払い込みをやめて、契約を残す方法)にしましょう」と、提案されることも。

 

「じつはこれは、営業マンの保身のためなんです。2年以内の解約の場合、営業担当者や代理店には、保険会社から手数料の一部返還などのペナルティがあります。それを避けるためなので、自己都合セールスのわかりやすい例です」

 

「保険のプロが何度でも相談に乗ります」と言われ、すっかり営業マンに心を許してしまったことはないだろうか。

 

「相談が無料の場合、相談する相手は販売実績に応じた報酬を保険会社から受け取る、『販売のプロ』であることが多い。なにかしら新規の契約に誘導される可能性が高いのです。

 

 保険会社は新商品を発売すると、説明会を開いて、都合のいいデータを集めて情報を流します。そこで『2人に1人はがんになる』『預金より有利』などと説明され、疑いもなくお客に説明する営業も多い。

 

 また、独立系と呼ばれるファイナンシャルプランナーであっても、代理店業務をおこなっている人が少なくない。保険会社寄りの情報を流すと、営業社員向けの講師として招かれたりするので、『御用FP』になって、偏った情報を流す人もいます」

 

 ムダな保険に入らないためにも、上記のような営業マンの『セールス常套句』には要注意だ。


うしろだとおる
1959年生まれ。日本生命で10年間営業職を務た後、複数の保険を扱う代理店に転職。その後、独立。著書に『「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由』ほか

 

(週刊FLASH 2019年2月12日号)

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