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レオパレス創業者「30億円豪邸」カルロス・ゴーンも狙ってた
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.02.23 06:00 最終更新日:2019.02.23 06:00
「四方にぎっしりと蝶の標本が飾られ、博物館級の収集室です。社長は、仕事終わりにここでくつろぐのが日課だと話していました」と話すのは、株式会社レオパレス21の代表取締役社長・深山英世氏(61)の知人。
都内の閑静な住宅地にある248平方メートルの土地に、深山社長の自宅はある。四角い2階建ての建物の屋根の上には、ソーラーパネルが設えてある。
「土地建物合わせて、価値は2億5000万円ほど」(地元不動産業者)という邸宅である。
レオパレスといえば、1300棟以上の物件で、天井裏に防火や耐震のための防御壁「界壁」がないなどの建築基準法違反の疑いが見つかった不祥事の渦中にある。
入居者約1万4000人が、引っ越しを求められているが、そのこと自体が異常なことだという。
「そもそも屋根裏の耐火壁の補修だけなら、引っ越しを求めなくてもいいはず。基礎や構造といった建物の重要部分を調べられたら、何か不都合なことでもあるのでしょうか。施工に関して、レオパレスは自信がないのかもしれません」(アパート建築業者)
じつは、今回問題となっている物件の多くは、1996年から2001年に建設されたアパート。この時期のレオパレスの経営トップは、創業者で英世氏のおじにあたる深山祐助氏(73・株式会社MDI代表取締役会長)だ。
「2007年に祐助氏は、日本の大富豪ランキング35位、その総資産は約930億円と米フォーブス誌に報じられた。彼の自宅の資産価値は、30億円以上とされる」(経済誌記者)
大使館も立地する高級住宅地に建つ祐助氏宅は、土地だけで1233平方メートル、地下1階、地上2階建てで、プールまである超豪邸だ。だがこの邸宅、どうも「いわくつき」らしい。
「2003年8月に土地を購入した祐助さんは、翌2004年10月に今の建物を建てています。じつは、祐助さんと同時期に、カルロス・ゴーンさんもこの土地の購入を検討していました。ゴーンさんは、金額的に折り合えなかったことなどで、結局買わなかった」(地元関係者)
司直の手に落ちたゴーン被告ほどではないにしろ、祐助氏も、創業したレオパレスを離れる憂き目に遭った。
「祐助氏は、2006年にレオパレスの入居者から集めた約49億円を私的に流用したことが発覚し、引責辞任。
その後立ち上げた、ほぼ同じ事業を展開するMDIは、2020年までに上場すると掲げているが、レオパレスの施工不良問題の物件の多くは祐助社長時代。上場が難しくなったのではと、証券業界で囁かれ始めた」(前出・経済誌記者)
本誌記者が祐助氏を訪ねると、家の中に人はいる様子だが、インターホンには誰も出なかった。施工不良問題で、途方に暮れる多くの居住者を生んだレオパレス。呪わしい気持ちでいるのは、経営者たちではない。
(週刊FLASH 2019年3月5日号)