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【食堂のおばちゃんの人生相談】43歳・商社勤務のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.03.11 11:00 最終更新日:2019.03.11 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/ハンナさん(43)商社

 

 実家の父が怪しい投資話に乗って、数百万円もつぎ込んでしまった。いま解約すれば返金が可能なのに、意固地になって説得に応じない。トラブルの記事を見せてもダメ。どうしたらよいだろう? 

 

 


【山口先生のお答え】

 

 いつの時代も怪しい投資話、つーか投資詐欺は絶えませんね。2月には460億円も詐取した「キング」が話題になりましたっけ。

 

 このコラムでも何度も書いていることですが、他人から持ちかけられる儲け話は全部詐欺だと思って下さい。本当に儲かるなら、他人に話したりしません。内緒にして自分だけ儲けるはずです。

 

人が誰かに儲け話を持ちかける理由はただ1つ、相手がその話に乗ってくれば、自分が儲かる場合だけです。お父様も長年生きていらしたのだから、冷静になって考えていただきましょう。

 

 赤の他人が、どうして自分に儲け話を持ってきてくれるのか? 過去にその人の命を助けたとか、借金の肩代わりをしてあげたとか、そんな出来事があったのですか? ないですよね?

 

 それなら、その人がそんな厚意を示す理由がどこにあるんですか? その人が儲けたいからに決まってるじゃありませんか。私は2月にいわゆる「還付金詐欺」に遭いそうになって、振り込め詐欺グループの狡猾さを身を以て知りました。

 

 投資話だって同じです。相手はプロの詐欺集団です。一見いかにもありそうなアルゼンチンの鉱山の未公開株とかレアメタルとか、そういう話を信じたらダメです。

 

 多分、金利が良いとか値上がりするとか言われたんでしょうが、大手銀行の金利が年0.001%の時代に、月3%とか、絶対にありませんから。

 

 皮肉屋で有名な劇作家バーナード・ショーの言葉をお父様に贈ります。「自分で出来る者は自分でやる。自分が出来ない者は人に教える」。

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都・千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。最新刊『おばちゃん介護道』が発売中

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