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まだ間に合う「ふるさと納税」2000円が1万3600円の牛肉に

ライフ・マネー 投稿日:2019.03.18 16:00FLASH編集部

まだ間に合う「ふるさと納税」2000円が1万3600円の牛肉に

 

「制度の見直しを控え、高還元率の返礼品はかなり減ってしまっています。しかし上手に探せば、まだまだお得な品はあるものです」

 

 そう語るのは、ふるさと納税専門サイト「ふるさと納税ナビ」の内田綾子編集長。独自の視点からおすすめ返礼品を紹介する人気のサイトで、返礼品の還元率を調査・掲載している点に特色がある。

 

 

「アマゾンや楽天などの通販サイトから、可能な限り返礼品と同等の品物を探し出して、その価格と消費税、送料を含めた額から算出しています。

 

 1万円の寄付をして、返礼品で肉をもらったとします。その肉と同じものに消費税と送料を足した値段が8000円なら、還元率は80%になります」

 

 確定申告をすれば、実質の負担額は2000円にまで下がるため、還元率はさらにぐんと上がることになる。「ふるさと納税ナビ」が算出した、高還元率の返礼品ベスト20を調べてみた(3月7日時点のデータ。返礼品がすでに受付け終了となっている場合もある)。

 

 還元率の断トツは、「村上牛すき焼き用」(新潟県村上市の返礼品)。市の担当者は「たいへん好評をいただいており、タイミングによっては完売ということもありますので、ご了承ください」と話す。

 

 村上市では返礼品の見直しを進めている最中だといい、この目玉品も早く申し込んだほうがいいかもしれない。

 

「還元率が上位の返礼品というのは、人気が高く、寄付が殺到してしまう傾向があります。しかし『昨日はなかったのに今日は復活している』というようなことも、けっこうあるんです。気になる返礼品があるなら、こまめなチェックが必要です」(内田編集長)

 

 高還元率ランキングで4位に食い込んだのが、福岡県那珂川市の返礼品「辛子明太子」だ。

 

「二段仕込みで熟成し、味をしっかり染み込ませるために大きめの切れ子を使うなど、こだわりの品です。明太子で500グラムというのはかなりの量ですから、お得感はあります」(内田編集長)

 

 換金性が高いなどの理由で数が減った、商品券や電化製品だが、一部ではまだ残っているという。

 

「以前ほどの還元率ではありませんが、長崎ちゃんぽんの『リンガーハット』や『サーティワンアイスクリーム』などの商品券を扱う自治体があります。

 

 一時期、返礼品として人気を集めたiPadですが、現時点で扱っているのは福岡県行橋市だけになりました。しかも3月いっぱいで提供を終了する予定で、早期終了の可能性もあるので、狙っている人は早めに申し込むほうがいいでしょう」(内田編集長)

 

 お得な返礼品を探し出すコツはあるのか、内田編集長に聞いた。

 

『ふるさと納税ナビ』では還元率ランキングを掲載していますが、ほかのポータルサイトでも、人気ランキングを載せているところは多いです。

 

 まずはそのなかから探すのが王道でしょう。あとは、とにかくこまめにサイトをチェックすること。昨日までなかった返礼品が急に出てくることもよくあるんです。見つけたときがチャンスですから、それを逃さないことですね」

 

 意外な裏技を伝授してくれたのは、節約アドバイザーでフィナンシャルプランナーの丸山晴美氏だ。

 

「『さとふる』『ふるさとチョイス』など、ポータルサイトはいくつもありますが、扱っている自治体、返礼品はサイトによってかなり違うんです。

 

 ですので、ひとつのサイトだけではなく、複数のサイトをチェックしたほうがいいです。こっちでは『在庫なし』だったものが、あっちでは残っていた、ということもあります」

 

 また、クレジットカードで寄付すれば、ポイントやマイルを貯めることもできる。

 

「ポータルサイトの『楽天ふるさと納税』なら、通常の買い物と同じように『楽天スーパーポイント』がつきます。『ANAのふるさと納税』ならば、寄付100円につき1マイルがもらえます」

 

 最後に、初心者でも失敗しないためのふるさと納税の心得を丸山氏に教えてもらった。

 

「まずは自分がいくらまで寄付できるのか、上限を調べましょう。各ポータルサイトでシミュレーションができるので、それを使うのが便利です。

 

 ただし上限額ギリギリまで寄付するのは考えものです。申告するのは翌年になりますが、今年が前年以上の収入になるとは限りません。とくに個人事業主の場合、年によって収入の変動があるので、ほどほどにすべきです」

 

 そしてなにより大事なのは、確定申告を忘れないこと。

 

「サラリーマンの場合は寄付先が年間5自治体以内の場合、それぞれに申請書類を送付する『ワンストップ特例制度』を利用すれば確定申告は不要です。

 

 しかしそれ以外の人は、翌年の確定申告で手続きをしないと、還付や控除を受けられません。なんのためのふるさと納税なのかとなってしまいます。送られてきた『寄附金受領証明書』をしっかり保管し、翌年、忘れずに申告しましょう」

 

 平成の世だけでなく、高額返礼品も、この春でお別れになってしまうかもしれない!

 

(週刊FLASH 2019年3月26日号)

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