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辛坊治郎「大阪・関西万博の目玉は『生きて動いている心臓』」

ライフ・マネー 投稿日:2019.03.28 11:00FLASH編集部

辛坊治郎「大阪・関西万博の目玉は『生きて動いている心臓』」

 

 ニュースキャスター辛坊治郎が、動き始めた大阪・関西万博について、大予言をおこなった!

 

 

 2025年大阪・関西万博が本格的に動きはじめました。2019年1月末に、経団連の中西宏明会長がトップに就任して、2025年日本国際博覧会協会が発足したんです。

 

 今後は、この組織を中心に2025年万博のあれやこれやが決められます。ワクワクしますね。楽しみですね。将来、会場を歩いている自分を想像して、興奮で寝られないほどです……。

 

 

 え? あなた、まったく興奮なんかしてませんか? まあ、そうかもしれませんね。さすがに関西に住んでいて、2025年に大阪で万博が開催されるのを知らない人は少数派だと思いますが、全国的にはむしろ知ってるほうが少数派かもしれません。

 

 でも、私がこんなに期待しているんだから、きっと素晴らしいイベントになるはずです。今回は読者の皆さんに、この万博の目玉展示をこっそりお教えします。ですから、とりあえず少しは興味持ってください。

 

■185日間で2800万人の来場を予想

 

 まずは概要です。1970年の万博は、「大阪万博」と呼ばれました。2025年の万博のメイン開催地は、大阪湾を埋め立てて造った夢洲ですが、関西全域にサテライト的な会場が出来るようで、「大阪・関西万博」と呼ぶことになりました。

 

 たぶんこのネーミングには、1970年万博との混同を避ける意図があるんでしょう。会期は2025年5月から11月までの185日間で、訪日外国人を含めて2800万人の来場を見込んでいます。

 

 大阪万博の入場者が、最終的に6000万人を超えたことを考えると、かなり控えめな目標です。私は、これから私がここに書く目玉展示が実現できれば、6000万人どころか1億人だって可能だと思います。皆さん、期待しましょう。

 

 テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」という、正直よくわからないフレーズです。大阪万博の「人類の進歩と調和」のテーマは、あれから50年ほどたった今でも、多くの日本人の脳裏にはっきり刻まれていますが、大阪・関西万博のテーマが閉幕後50年間、人々の記憶に残るかどうかはかなり疑問です。

 

 そもそも大阪・関西万博のテーマは、最初「人類の健康・長寿への挑戦」だったんです。ところが平均寿命が50代というアフリカ諸国からすれば、「喧嘩売ってんのか?」という話で、「これでは招致レースを戦えない」ってことになって変更されたんです。

 

 なんだか心もとない話ですね。こんなんじゃ成功するはずないじゃないか……、いや、今回はあくまでも大阪・関西万博応援が趣旨ですから、そんなネガティブな見方はやめておきましょう。

 

 それにしても、1970年の大阪万博は壮観でした。私は当時中学2年生で埼玉県に住んでいたんですが、たまたま万博会場の近くに親戚が住んでいたことが幸いして、そこを拠点に日参しました。

 

 当時、東西冷戦の真っただなかで、ソ連とアメリカは国力を誇示するために競って巨大なパビリオンを造り、ソ連は有人宇宙飛行に使われた搭乗機の実物を、アメリカはアポロが持ち帰った貴重な月の石を展示していました。

 

 この月の石、今から思えば拳よりも小さな石ころだったんですが、当時の日本人はこれを見るために、炎天下何時間も行列を作ったんです。

 

 このときの体験が私に旅の素晴らしさを教え、大学時代にバックパッカーになったのも、半引退の今、ユーチューブで「辛坊の旅」を主宰しているのも、その影響です。私、1970年の大阪万博がなかったら、まったく別の人生を歩んでいたのは疑いありません。

 

 さあ、そんな「未来の辛坊少年」の人生すら変えてしまうかもしれない、2025年大阪・関西万博の目玉展示は何か? ずばり予言しましょう。それは、「生きて動いている心臓」です。

 

 今回の大阪・関西万博の誘致に際して、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長は、「特使」という立場で大きな役割を果たしました。その山中先生がノーベル賞を取ったiPS細胞が、今すごいことになっています。

 

 血液や体細胞などから体のどの細胞にもなれる幹細胞を作り、ここからさらに心筋細胞や神経細胞などを作製して、さまざまな病気、怪我の治療に使う試みが始まっているんです。その先に何があるのか?

 

 近年、山中先生はiPS細胞が現実に臨床応用されるようになって、かなり慎重に発言してらっしゃいますが、かつて私、本人の口からこんなことを聞いたことがあるんです。

 

■現代は「デジタルカンブリア紀」

 

「辛坊さん、やがてiPS細胞によって、心臓でも肝臓でも腎臓でも、人間のおもな臓器を立体的に作り出して、傷んだ臓器は車のように部品交換できる時代になるでしょう。

 

 そのとき脳組織だってできますが、新しく作った脳に、すでに脳内にある知識情報を移し替えることはできません。辛坊さん、脳みそだけは大事にしてください。あとは全部、新品を作って取り換えてあげます」

 

 私はこう語った山中先生の真剣なまなざしを忘れません。実際、世界中の研究者から発せられる情報のなかからは、「血管の通っている肝臓の立体組織の作製に成功した」だの、「脳神経組織を作ったところ、そこから脳波が出はじめた」なんて話も聞こえてきます。

 

 大阪・関西万博までの間に、小さな皮膚片由来のiPS細胞から立体的な心臓を作るのは、それほど荒唐無稽のストーリーではありません。

 

 皆さん想像してください。月の石が展示されていたのと同じくらいのガラスケースに満たされた透明な人工血液に浮かぶ本物の心臓を。その心臓がしっかりと拍動しながら、人工血液を人工血管に送りつづけるさまを。

 

 この展示が、世界的なセンセーションを巻き起こすのは必至です。現在、日本では脳死移植に際しては脳死を人の死と定めていますが、それ以外の場合には、間違いなく心臓の不可逆的な停止をもって「死」と判断しています。

 

 iPS技術で作り出した「本物の心臓」は生きている存在なのか? そんなものを展示していいのか? そもそも、「命そのもの」である心臓を作ることは生命倫理に反しないのか? 等々、大論争になるでしょう。

 

 皆さん、この展示見たくないですか? 私は見たいです。折しも現代は、地球上の生命が爆発的に多様化した、今から約5億年前のカンブリア紀になぞらえて、「デジタルカンブリア紀」なんて呼ばれています。

 

 そんな時代の2025年万博は、方向を間違えない限り人類史に残るものになるでしょう。どうです? 「大阪・関西万博」、皆さん少しは興味持ってもらえましたか? 私はなんとしてでも、その年までは生き延びようと考えています。

 

 

 以上、辛坊治郎氏の新刊『大マスコミが絶対書けない事 この本読んだらええねん! 』をもとに再構成しました。安倍政権から年金、少子化対策、北朝鮮・北方領土問題まで、大マスコミが報じない「真実」を正しく伝えます!

 

● 『大マスコミが絶対書けない事 この本読んだらええねん! 』詳細はこちら

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