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【食堂のおばちゃんの人生相談】50歳・生保業のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.03.29 11:00 最終更新日:2019.03.29 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える! 

 

【お悩み/ネギダムさん(50)生保】

 

 双子の兄は、ヤンチャで評判がよくない。私はずっと地元を離れていたが、今度、戻ることになった。兄と間違われて、自分も嫌われてしまうのではないかと心配だ。

 


【山口先生のお答え】

 

 うむむ、性格が正反対の双子の兄弟! ヤンチャな兄と真面目な弟……これだけでもう、小説のネタです。

 

 池波正太郎の『仕掛人・藤枝梅安』には、粗暴な弟と温厚な兄が双子で、梅安が困惑する短編がありましたし、これは双子ではありませんが『間違えられた男』というヒッチコックの名作映画もあります。

 

 まあ、現実の生活を考えれば、双子の片割れがマイナス要素を沢山持っているというのは、ご本人にとっては厄介で、心配なことでしょうね。

 

 でも、大丈夫。あなたはお兄さんとは違って、真面目で誠実な人なのでしょう? だったらそれをご近所にアピールしましょうよ。

 

 町内会の行事に積極的に参加するとか、家の前の道を掃除するときは隣の家の分もやってあげるとか、とにかく「好い人」であることを、行動で示しましょう。人間の真価は行動に表れます。

 

 いくら口先で上手いことを言っても、行動が伴わなければ「風呂屋の釜(ゆーばっかり)」と見下されます。

 

 何も悪いことをしていないのに善意をアピールしなくてはならないなんて、損に思うかも知れません。でも、その善意の積み重ねが地元でのあなたの評価を高め、最終的に充実した生活に繫がっていくと、私は信じています。


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都・千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』で松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、最新刊『夜の塩』が発売中

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