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【食堂のおばちゃんの人生相談】46歳・運送業のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.04.08 11:00 最終更新日:2019.04.19 16:54
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/ホラーマン(46)運送業】
会社の社長が巨人ファンで、前日の勝敗によって、露骨に機嫌が変わります。10人足らずの小さな会社なので、負けた翌日は恐ろしくて声もかけられず、みんなビクビクしています。社長と、どうつき合っていけばいいのでしょうか?
【山口先生のお答え】
正直言って、つき合いたくないですよね、そういう人と。でも、社長だからつき合わないわけにいかないし、どうしてもイヤなら会社を辞めるしかないですしね。
お宅の社長は俗に言うワンマン社長で、社員のことを家族と思っているんですよ。
家族というのは、本当は大事にしないといけない存在で「親しき仲にも礼儀あり」なんですけど、その社長にとっての家族は「自分の不機嫌を思いっきりぶつけてもかまわない存在」なんですね。
いや、社長だって本当の自分の家族には気を遣っているのかも知れませんが、社員の皆さんのことは「サンドバッグ要員」だと思っているんでしょう、きっと。
巨人が負けた翌日は、社員全員で結束して社長を無視してみたら如何でしょう? 10人足らずの小さな会社でみんなから無視され、話しかけても適当にスルーされたら、社長も寂しいと思いますよ。
ひょっとして自分の態度に問題があったことに気がつくかも知れませんし、社長は変わらなくても、社員の気の持ちようが変わるはずです。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都 千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中