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マツコが唸った研究家が教える「コロリンシュウマイ」の秘密
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.05.17 11:00 最終更新日:2019.05.17 11:00
「シュウマイの専門家ってじつはいないんです。じゃあ、自分がなっちゃおうと、シュウマイ研究を始めました」
中華における点心の王道であり、日本人にもお馴染みの味。シュウマイをこよなく愛し、「布教」に努めているのが、シュウマイ潤氏だ。
潤氏は、「うまいシュウマイの掟」を掲げている。それは、(1)注文から提供まで時間をかけていること、(2)あんの練り具合と皮にこだわること、(3)シュウマイへの愛情を感じさせること、の3つだ。
「最適な蒸し時間を丁寧に調整すると、時間がかかるものです。また、絶妙な食感は『練り過ぎない』ことで生まれます。そして、商売度外視でこだわる店こそ、シュウマイ愛が強いのです」
2018年には『マツコの知らない世界』(TBS系)に出演し、シュウマイの魅力を熱く説いた潤氏が考える、「ご当地シュウマイ」の魅力とは?
「地域ごとに特色があり、『この土地だとどんなシュウマイがあるだろう』と、胸が高鳴る。そんなシュウマイに出会うためなら、どんな遠方でも足を運ぶ価値があります」
潤氏が食べ歩いたなかから、トップのおすすめ店を聞いた。
「豚肉メインもあれば、土地の名産を使ったものもあります。群馬の『コロリンシュウマイ』は戦後、地元に根づき、今に至っている。シュウマイって、そういう文化や歴史に紐づく奥深い料理なんです。
ここ数年で新しい食べ方を提案する店も増えているし、シュウマイブームが巻き起こる予感がしています!」
【SHOP DATA/コロリンシュウマイ】
・住所:群馬県桐生市相生町5-204-23
・定休:月曜(月1回火曜休あり)
《シュウマイDATA》
・個数&価格:5個162円から(税込み)
・グリーンピース:なし
・おすすめ調味料:特製ソース、青のり
・販売開始年月:約50年前
・ポイント解説:
戦後から地元で作られていた家庭料理で、桐生っ子には懐かしの味。約半世紀前の開店時から、作り方は一切変えていない。今も昔も、1個あたり約30円の、下町のソウルフードである。
細かくミンチしたジャガイモ、玉ねぎ、でんぷん、豚の背脂を配合。蒸し上がりをホクホクで食すと、モチモチした食感。皮はないけど、立派なシュウマイだ。
断面は、ジャガイモたっぷりでつるんとしている。添加物を一切使わず、3種の男爵イモを主原料としているのがポイント。各種調味料と相性がよく、鍋ものに入れてもいい。
蒸し時間は約45分。深夜3時から仕込みを始め、完成まで約6時間を要す。なお、かわいらしいネーミングは先代店主が考案したそう。
「冷めると固くなるので、熱々のうちにお召しあがりください」(3代目・下山勇介さん)
(増刊FLASH DIAMOND 2019年5月30日号)