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【食堂のおばちゃんの人生相談】46歳・会社員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.08.12 11:00 最終更新日:2019.08.12 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/匿名希望(46)会社員】
うちのマンションの自転車置き場に、野良猫が集まってきて、息子の自転車の周辺でおしっこをするので、臭くてたまらない。登録制なので場所を変えることはできず、管理人に注意したが、何も変わらず。
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私はもともと猫が苦手で……。猫好きの山口先生にこんな相談、すみません。
【山口先生のお答え】
いえ、いえ、お気持ちはよくわかります。私は猫好きですが、蛇が嫌いです。もし家の周辺に蛇が出没したら、引っ越したくなるでしょう。私にとっての蛇が、あなたにとっての猫なんですね。
でも、いくら嫌いでも蛇を虐待したいとは思いません。なるべく顔を合わせたくないだけです。あなたも、猫と顔を合わせたくないだけで、虐待したいと思っている人ではないのですよね。
そこでお願いします。野良猫は、人間が捨てるから野良になったのです。猫を捨てる人がいなければ、野良は生まれません。どうか憐れみの心を持ってやって下さい。
おしっこ問題は、多分お宅の息子さんの自転車の場所が、勢力争いの中心になっていて、マーキングされているのだと思います。場所を変えられない以上、自己防衛しかないと思います。
自転車におしっこの飛沫がかからないようにビニールのカバーを掛ける、周囲の地面に猫の嫌いな臭いのスプレーをまく、などです。詳しいことはペットショップか獣医さんに相談なさって下さい。有効な手段が見つかると思います。
うちの近所ではボランティアの方が餌やり・片付け・避妊などの世話をしています。お宅のマンションでも、野良猫を “地域猫” として保護できれば、問題解決に近づくのではないかと思うのですが。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして『夜の塩』(徳間書店)が発売中