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【食堂のおばちゃんの人生相談】52歳・会社員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.08.26 11:00 最終更新日:2019.08.26 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/違いのわかる男さん(52)会社員】
定年後は故郷へ戻り、海を見渡せる小さな喫茶店を開きたいと思っています。ただ、美味しいコーヒーを淹れる自信はあるのですが、口下手で客商売は苦手です。あと、ランチタイムには日替わりメニューを出したいのですが、男やもめが簡単に作れる目玉メニューを教えていただけませんか?
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【山口先生のお答え】
眺めの良い海辺の喫茶店なんて、映画みたい。ステキですねえ。口下手なんか心配ご無用。コーヒーと料理が美味しければ、マスターは無口な方が良いですよ。
私がまずお勧めしたいのは煮込み料理です。煮込むだけで手間が掛からないので、時間さえかければ失敗なく美味しく完成します。
カレー・ハヤシ・牛?肉の赤ワイン煮込み・鶏肉(またはサーモン)のクリーム煮・ハーブ風味のソーセージのポトフ等々、どれも比較的お安い材料で作れて、しかも作り置きが出来るのがミソです。お客さんが来たら、鍋から皿によそうだけ。楽チンでしょ?
変化球として、おでんや肉じゃがなど、和の煮込みもお試しを。
そして、キッシュもお勧めです。パイ生地の型に卵液と具材と粉チーズを入れてオーブンで焼くだけですが、美味しいんですよ。具材はサーモンとホウレン草が有名ですが、チョリソーとかカレー粉とか、お好みでアレンジできます。もちろん、作り置きOKです。
週に一度 “和” の日を作って、出汁茶漬けなんて如何です? ご飯にお好きな具材をトッピングして出汁をかけるだけ。手軽で美味しくてきれいでヘルシーです。一度お宅でお試し下さい。
私は学生時代、パウンドケーキ作りに凝っていて、喫茶店にケーキを卸す仕事をしたいなんて、母と二人で夢見ていました。
あなたの夢のご成功を、心からお祈りします。頑張ってね。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中