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【食堂のおばちゃんの人生相談】39歳・公務員のお悩み

ライフ・マネー 投稿日:2019.09.13 11:00FLASH編集部

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/沈黙のMCさん(39)公務員】

 

 初対面の人や、あまり親しくない人との会話が苦手です。特に会話の “間” が出来るのが苦手で、ついよけいなことを話してしまい、自己嫌悪に陥ることがあります。もうすぐ「不惑の40歳」を迎えるというのに、情けない限りです。

 


【山口先生のお答え】

 

 まあ、あなたはとても真面目で責任感の強い方なんですね。もしかして、会話に “間” が出来ると、自分のせいだと感じてしまうのではありませんか?

 

 もしそうなら、まず、その考えを捨てましょう。会話は一人では出来ません。相手とのキャッチボールで成り立つんです。“間” が空いたら、それはお互い様です。外国では “間” が出来ると「今、天使が通り過ぎた」と言うそうです。あなたも「あ、天使が通り過ぎた」と言ってみましょう。

 

 それと「話し上手は聞き上手」と覚えておいて下さい。芸人さんでもないのに、特別気の利いたことを言う必要はありません。ただ、相手の話を熱心に聞いて(いる “フリ” でOK)、適当に褒めてあげれば「あの人はとても感じが良い」と思われますよ。

 

 そして年齢ですが「四十にして惑わず」なんて無理ですって。人生は初体験の積み重ねです。不惑だろうが還暦だろうが、本人にとっては初めてなんですよ。アタフタしない人なんかいません。

 

 かく言う私もリアル還暦ですが、戸惑うことばかりです。連載小説の資料メモが見つからなくて、朝から家中かき回して、挙げ句の果てに猫にすがって泣き出して、バカにされることもありました。

 

 ま、こんな私でも何とかやってるので、あなたも自信を持って、気楽に会話して下さい。


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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