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帰省経路を変えて運賃研究「吉田戦車」大人しく新幹線にしとけ
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.09.25 11:00 最終更新日:2019.09.25 11:00
帰省するときは、東京駅から水沢江刺駅まで、東北新幹線に乗る。JR東日本の予約サービス「えきねっと」で、指定席券をとるのがだいたいのパターンだ。
「やまびこ」、指定席券・乗車券。1万2840円。「速さ料金」が加算された「はやぶさ」の同区間料金。1万3250円。はっきりと、なかなか高い。早期購入割引のキップが買えればラッキーだが。
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最近、6時4分東京発の「やまびこ」に乗った。始発なら自由席で大丈夫だろうと、指定はとらなかった。1万2520円。座席指定代320円か。もっと差があるかと思ってた。
朝飯用に小さめの駅弁(780円)を購入して自由席に座る。楽勝。土曜日なので出張の人も少ないのだろう、ガラガラだ。そして気づいた。
さっき駅で入ったトイレに、駅弁忘れた。レジ袋の手提げを個室上部の棚に置き、それを完全に忘れた。早起きして寝ボケていたか……。悔しいというより、そんなところに置き去りにされた駅弁の姿を思うとつらい。誰か食ってくれ。(ムリか)
2日後、東京に戻る日。「運賃の研究」でもしようと思い、突発的に東北本線上り列車で帰ることにした。11時11分水沢駅発、一ノ関行きに乗る。
ロングシートはそこそこ人が座っていて、その頭越しに車窓を楽しむには限界があった。かといって、運転席の右うしろに立って、視界をガッチリ確保するような「乗り鉄」的情熱はない。
一ノ関駅の次は、小牛田駅で乗りかえる。「青春18きっぷ」利用の旅人が、地元のじいさんと話していたりして、それなりにおもしろい。
仙台着。まだ行けるな。福島行きに乗りかえる。白石通過。「白石温麺」はたまに買うのだが、白石を訪れたことはない。そういう土地、多いなあと思う。
学生っぽい女子3人組の会話と哄笑を聞くともなしに聞いていたら、福島に着いた。15時27分。この先も在来線で行くと帰宅は23時を過ぎるので、新幹線自由席に乗り、自宅に帰った。運賃、トータルで、けっこう安くなったのではないか。
水沢~仙台、1940円。
仙台~福島、1320円。
福島~東京の新幹線自由席特急券・乗車券、8430円。
合計、1万1690円。……え? 東京~水沢江刺の新幹線運賃と、たった150円しかちがわない。そんなもん?
ちなみに、水沢~東京間すべて在来線で移動した場合の乗車券は、7560円。いくらかの節約にはなるが、少なくともいい年こいた大人は、新幹線を利用したほうが圧倒的に「おりこうさん」ということになるだろうか。
まあ、車窓や利用客さんたちをそれなりに楽しめたからよし!
よしだせんしゃ
マンガ家 1963年生まれ 岩手県出身 「ビッグコミックオリジナル」で『出かけ親』を連載中。妻はマンガ家・伊藤理佐さん。本連載の単行本『ごめん買っちゃった』(光文社)、『出かけ親 1』、最新刊『忍風! 肉とめし 3』(ともに小学館)が発売中!