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「Yahoo!スコア」43歳独身の本誌記者は415点でド底辺!

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.09.29 11:00 最終更新日:2019.09.29 11:12

「Yahoo!スコア」43歳独身の本誌記者は415点でド底辺!

 

 IDを持つ会員数は約4800万人。国内最大級の利用者を誇る「Yahoo!JAPAN」が2019年の7月、「Yahoo!スコア」をスタートさせた反響は大きかった。

 

 これは、ヤフージャパンが提供する「ネットショッピングの履歴」や「メール」などをもとに、ユーザーの消費行動や生活習慣を分析し、各個人の社会的信用度を数値化する、「個人信用スコア」と呼ばれているもの。

 

 

 算出されたスコアに応じた特典が、ヤフーや第三者企業などから提供される。これを、ユーザーに向けた十分な告知をせずに発表したため、「個人情報が、勝手に外部に提供される」と、利用者の間で大炎上した。

 

「炎上したのは当然といえます。メールでの告知すらなく、一方的に個人の信用度が点数化されるのに、そのスコアも開示されないというのですから。さらに、そのスコアを連携している第三者企業に提供するという……」

 

 こう語るのは、信用スコアに詳しい関東学院大学・折田明子准教授だ。

 

「しかし、いまはスコアの開示請求ができるようになりました。『LINEスコア』や『J.Score』など他社の同種のサービスが、年収やローン残高など、個人向け融資に特化して信用度を採点しているのに対し、Yahoo!スコアでは、個人の行動を総合的にスコア化します。高得点を得れば、サービス内で見返りを得られることもあり、おもしろいと期待してもいます」

 

 写写丸も、ヤフーユーザーのひとりだ。ヤフーニュースは1日に何度もチェックするし、ヤフーメールは毎日、送受信する。ただ、気がかりな点がひとつ。某大手動画サイトでのオトナの動画購入を、ヤフーメール経由でやっていること。もし、こんな情報が第三者企業に提供されたら……ヤバい。

 

 そこで面倒な作業だが、自分のYahoo!スコアの開示を請求してみた。郵送して待つこと9日間。届いたスコアは415点。300点から900点の範囲で採点されるから……ん、ド底辺!? スコアは、以下4項目の点数をもとに算出されるという。

 

(1)「本人確認」住所、氏名、電話番号などの登録率
(2)「信用行動」ヤフオクの取引実績や、知恵袋での活躍度、宿泊・飲食店等の予約キャンセル率などの行動実績
(3)「消費行動」EコマースやYahoo!ウォレットなどの利用金額
(4)「Yahoo!JAPANサービス利用」トップページや記事の閲覧、検索、メールへのアクセス回数など

 

 写写丸は、トップページの記事閲覧回数では、900点と高評価。メールへのアクセス数も900点。とはいえ、(3)「消費行動」は最低の300点。(2)「信用行動」は406点。それぞれのサービスをあまり利用していないため、点数は低いようだ。どうやったら点数が上がるのか?

 

「点数を上げる方法は、非公開です。メールの内容、検索履歴、投稿内容、思想信条などの分析はおこなっていません。あくまで使用頻度や、回数を点数化し、ユーザーの利益になる方向で使うのが大前提です」(ヤフー広報室)

 

 なんと、オトナの動画ばかりを検索、購入しても、ヤフーの利用回数自体は増えるので、点数が上がるというわけだ!

 

 Yahoo!スコアがモデルとするのは、中国のアリババ・グループの「芝麻(ゴマ)信用」だ。2015年以降、中国では、「ゴマ信用」が急速に普及。QRコード決済の「アリペイ」を使った買い物履歴だけでなく、SNSでの書き込みや人格、能力も含めて、350点から950点の範囲で個人の信用度が採点される。

 

「身分、資産、信用、人脈、消費行動の5つの分野で点数がつけられ、600点以上なら、ホテルやレンタカーなどのデポジット(保証金)が免除される半面、点数が低いと、自転車シェアリングサービスを利用できないケースもあり得ます。

 

 自分の点数は、簡単に確認できるため、ユーザーは自分の点数を上げようと、アリペイでの決済を増やし、分割払いもきちんと払うんです」(前出・折田氏)

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