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【食堂のおばちゃんの人生相談】39歳・公務員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.10.04 11:00 最終更新日:2019.10.04 11:04
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/リボンの棋士さん(39)公務員】
4月に小学校に入学した息子に、囲碁か将棋を習わせようと思っている。巷では藤井聡太君の人気もあって将棋ブームだが、大手企業の経営者には碁を打つ人が多いと聞く。どっちがよいですかね?
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【山口先生のお答え】
いやはや、何とも親バカなご質問、ありがとうございます。さあ、どっちが良いんでしょう? 私は碁も将棋もやらないので何とも言えませんが、取り敢えず続けないと意味ないので、自宅から通いやすい方でよろしいのでは?
そして、プロ棋士を目指すわけでなく “たしなみ” として身につけるなら、碁も将棋も、両方出来た方が良いと思います。どちらも高度なテーブルゲームですし、身につければ強くなりたいと勉強するなど、独りの時間を楽しく過ごせます。
これは私の持論ですが、独りの時間を楽しめる人は、他人と一緒に過ごす時間も楽しめると思うのです。
それと、私自身は出来ませんが、興味深いのは麻雀です。ルールが全然わからないのに和田誠監督の『麻雀放浪記』も、西原理恵子さんの『まあじゃんほうろうき』も、とても面白かったです。
麻雀は、究極の人間関係のゲームなんですね。だから、昔は雀荘に入り浸りなんて大学生が結構多かったけど、最近の大学生は麻雀やらないでしょう? それは人間関係が希薄になったからだと思いますよ。
その代わり、ゲーム人口が急増してますね。ゲームは相手がなくても、独りで出来るからだと思います。麻雀世代とゲーム世代で、世代論が書けるかも知れないですね。
まあ、そんなわけで、息子さんには囲碁将棋のみならず、ブリッジなど色々なテーブルゲームを知る機会を作ってあげて下さい。年を取ったら認知症予防にも役に立ちますから。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中