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【食堂のおばちゃんの人生相談】35歳・会社員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.10.18 11:00 最終更新日:2019.10.18 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/匿名希望(35)会社員】
会社の女社長(50代)は、気に入らないことがあるとすぐ「アホ」と言い、LINEでも、「すぐ報告せよ、アホ」と書いてくる。パワハラだ。
会社を辞めようと考えているが、ひと泡吹かせてやりたい。我が社が、文春砲の標的になるような有名企業でないのが残念だ。
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【山口先生のお答え】
お気持ちはよくわかります。私もあなたの決意を支持します。人間、一矢報いることが出来れば、かなりの打撃を受けても立ち直ることが出来ますが、やられっぱなしで終わると、いつまでも傷口が開いて完治しません。だから今後のために、辞める前に是非とも、強烈な最後っ屁を噛ましてやりなさい。
会社組織は別に文春砲を撃ち込まれなくても、国税局の査察や労働基準監督署の指導が入ったりすると、結構ビビりますよ。あなたにお勧めなのは、その社長の暴言をICレコーダーに録音し、LINEの文面を保存してパワハラの証拠資料を揃えた上で、訴えることです。
その社長が雇われなら何らかの処分が期待できます。オーナーなら処分はなくとも、本人の威信が傷つきます。あなたに続いて次々と裁判に訴える社員が出れば、精神的にはかなりのダメージを被るでしょう。もしかして心療内科に駆け込むかも。
そして、何よりあなたを褒めたいのは、退職の決意をなさったことです。そこに至るまでには筆舌に尽くしがたいこともあったのでしょうが、よく決心なさいました。
辞めるからこそ最後っ屁も可能なのです。もし引き続き会社に残りたいのであれば、結局は泣き寝入りに近かったかも知れません。あなたの勇気を讃え、新しい挑戦の成功をお祈りします。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中