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【食堂のおばちゃんの人生相談】43歳・自営業のお悩み

ライフ・マネー 投稿日:2019.11.01 11:00FLASH編集部

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/ぬか喜びさん(43)自営業】

 

 1年かけて口説いた15歳年下の独身女性と、やっとベッドインできました。彼女を満足させられたと思ったのですが、1カ月後寿司デートの後で再度誘ったら「この後、深夜女子会なので」と断わられてしまいました。

 

 僕はド下手だったのでしょうか? あの甘美な夜は、二度と味わえないのでしょうか? ちなみに、既婚者であることは伝えてあります。

 


【山口先生のお答え】

 

 はい、あの甘美な夜は二度と戻ってきません。私はそう思います。そもそも、彼女が二度目のお誘いを断わったのは、あなたのテクニックに不満があったわけではなく、最初から織り込み済みだったのではないでしょうか。

 

 彼女は28歳ですね。肉体は成熟して女としての欲望もあるけれど、まだ結婚という形で一人の男には縛られたくない。

 

 そんな時、15歳年上でそれなりに女の扱いも心得ている男性が、熱心に口説いてくれたわけです。しかも既婚者。一度ベッドを共にしても結婚を迫られる心配はないし、しつこくつきまとわれる恐れもない。

 

 だから彼女はあなたの誘いに乗ったのだと思います。二度目もOKすれば三度目の誘いが来ます。そのままズルズル関係を続けると、別れるときにトラブルかもしれない。それが困るので、最初から一度きりと決めていたのでしょう。

 

 でも、これは情事としては理想的な終わり方ですよ。お互い、良い想い出が残ったじゃないですか。これが関係が長引いて、彼女が結婚を迫ったり、奥さんにバラすと開き直ったらと考えてみて下さい。もう、修羅場ですよ。

 

 口説くときはじっくりと、別れるときは迅速に。情事で痛い目に遭いたくなかったら、この言葉を座右の銘にして下さいね。


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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