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吉田戦車、妻の目が気になり掃除機を新調「さらば古き相棒よ」

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.11.06 11:00 最終更新日:2019.11.06 11:00

吉田戦車、妻の目が気になり掃除機を新調「さらば古き相棒よ」

 

 私の理想のロボットは、映画『スター・ウォーズ』シリーズのドロイドたちだ。中でもR2-D2が好きで、側で働いてくれるロボットはああいう「顔のない」タイプであってほしいと思う。

 

 逆に、絶対ないわーと思うのが、人間そっくりのアンドロイドというやつで、想像しただけで怖い。人間型であっても、ドロイドたちのような「ロボロボした」顔かたちの連中がいい。

 

 

 ロボット掃除機「ルンバ」を見た時は、「なんてスター・ウォーズっぽいんだ! 絶対買う」と興奮したものだが、わが家は和室率の高い古い家で、段差が多く、ルンバが活躍するスペースがあまりないのだった。悲しい。

 

 普通のコードがある掃除機で長年掃除してきたのだが、妻の母が大絶賛ですすめてきたのが、マキタのコードレス掃除機だった。妻もかつて使っていたらしいが、「私の期待に応えてくれなかった……」ので処分したとか。

 

 彼女は家電の調子が悪いと、他の対応をする前にすかさずコンセントからプラグを抜くような人で、扱いが悪かった可能性がある。それに、充電池やモーターも日々進化しているのだろう。

 

 買うことにした。吸い込みの強弱が2種類のシンプルなタイプ。「強」の方でもなんでもガンガン吸う、というわけにはいかなかったが、有線の掃除機と併用して10年ぐらい愛用した。コードがない気軽さ、身軽さの実感は今までの自分の掃除人生になかったものであり、なんというかウマが合った。

 

 メーカーの印象のためか、ボディに「○○工務店」とマジックで書かれた傷だらけの掃除機を、大工さんが無造作にワンボックス車に積んで現場に向かうような、そんなガテンな雰囲気が漂うように思えた。

 

 日曜大工が趣味というわけではないが、「家電ではなくて電動工具の仲間!」と思うと、何か気分が上がるのだった。といっても、無骨ではない、かわいいといっていいデザインであり、軽さも相まって、主婦のみなさんの高評価も納得だ。

 

 途中、充電池とノズルを一回購入。交換した。最近になって、吸い込み力が、そろそろ妻に「私が期待している性能じゃなくなった!」と言われそうなくらい弱ってきた。

 

 充電ランプが点灯しない不具合も出始めたので、最新型のものに買い替えることにした。今度は「標準、強」の上に「ターボ」がついているタイプだ。

 

 ターボを使うことはめったにないが、とても強力であり、ネコのウンコぐらい楽勝で吸い込めそうだ。やらないけど。妻が期待する掃除機の理想に、かなり近づいているんじゃないかと思える最新型だ。

 

 古い方にも愛着はあるが、アメリカ映画に出てくるような、趣味の工具やガラクタを詰め込めるガレージのような場所はないので、さびしいけど廃棄した。さびしいが、その魂は新しい方に無事に引き継げた、と思うことにしている。


よしだせんしゃ
マンガ家 1963年生まれ 岩手県出身 「ビッグコミックオリジナル」で『出かけ親』を連載中。妻はマンガ家・伊藤理佐さん。本連載の単行本『ごめん買っちゃった』(光文社)、『出かけ親 1』、最新刊『忍風! 肉とめし 3』(ともに小学館)が発売中!

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