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【食堂のおばちゃんの人生相談】37歳・会社員のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.12.23 11:00 最終更新日:2019.12.23 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/ラー油田さん(37)会社員】
 職場の仲間たちと行った中華料理屋で、「パリパリした皮でこぼれ出るジューシーな肉汁」の焼き餃子か、「プリプリした皮で本来の肉の旨みがダイレクトに味わえるヘルシー」な水餃子か、大激論になった。

 

 

 水餃子派の私は、焼き餃子派の上司とちょっと気まずく……。先生は私の敵ですか、味方ですか? どちらもいいという意見はやめてください!

 

【山口先生のお答え】
 ズバリお答えいたします。私はあなたの強〜い味方です! 私、断然水餃子です。なんといっても水餃子の皮の、あのムチムチぷるん、ツルンとした食感、セクシーな舌触りがたまりません。“初恋の味” がカルピスなら、水餃子は “口づけの食感” ですよ。

 

 昔から「二兎を追う者は一兎をも得ず」といわれているのに、水餃子を一つ口に入れれば、色欲と食欲、つまり色と欲の両方が満たされるんです。こんな素晴らしい食べ物があるでしょうかっ!!

 

 私が子供の頃は餃子といえばもっぱら焼き餃子でした。決して嫌いではありませんでしたが、それほど好きでもありませんでした。

 

 ところが30歳のとき水餃子と出会い、もう世界が変わりました。メニューにあれば必ず注文します。ちなみに、肉自体に下味が付いているので、私は醤油なし、ラー油とお酢だけでいただきます。

 

 そして、水餃子を食べ続けていると、たまに焼き餃子を食べても美味しく感じられるのですね。水餃子の功績は偉大です。ああ、水餃子が食べたくなってきた。錦糸町のDに行きたい!

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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