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【食堂のおばちゃんの人生相談】36歳・自営業のお悩み

ライフ・マネー 投稿日:2020.01.20 11:00FLASH編集部

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/夢見る男さん(36)自営業】

 

 同窓会で、「10年後の自分を見られる超能力が、一度だけ使える。もし使ったら、自分の見た未来は変えられない。あなたならその超能力を使うか?」という話が出ました。私は怖くて使いたくないのですが、先生はどうですか?

 

 

【山口先生のお答え】

 

 う〜ん、むずかしい質問ですねえ。10年後、大ベストセラー作家になっていればウハウハですが、老いた母と猫2匹を抱えて路頭に迷っていたら、ショックで仕事する気力を失うかも知れないし。

 

 正直、ちょっぴり見てみたい気はします。それはきっと、私が人生の後半を生きているからです。もう確実にコースの3分の2は通過してしまったので、間近に迫ったゴールに興味が……。

 

 でも、あなたは順調にいけばまだ50年以上人生が残っているのですから、見ないで正解だと思います。先が長いのに結末がわかってしまうと、道中の楽しみが半減してしまいますからね。

 

 ただ、もしその超能力が使えるとしたら、私はまず全国の有名な占い師に将来を占ってもらいます。それで、前途有望だったら使い、お先真っ暗だったら敢えて10年後は見ません。

 

 でも、私は今までの人生、全て根拠のない楽観に頼って生きてきたので、どんな悲惨な将来が見えたとしても、なんとかなるとタカをくくっちゃうと思います。お楽しみはこれからよ!

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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