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【食堂のおばちゃんの人生相談】41歳・会社員のお悩み

ライフ・マネー 投稿日:2020.01.31 11:00FLASH編集部

 

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/オデオンさん(41歳)会社員】

 

 同僚や部下、取引先などで、さも心を許したかのように「ここだけの話」と、自分に都合のいい話をする人が信用できない。大抵はすでに私も知っている話だ。場の流れに沿わなくても、率直に本音を言ってくれる “不器用な人” を高く評価している。

 

 

【山口先生のお答え】

 

 オデオンさんのような上司に恵まれた部下は幸せですね。よく「腹蔵ないご意見をお聞かせください」なんて言うけど、あんなの大嘘。本気で腹蔵ない意見を言ったら、だいたい相手は怒りますよ。真実って、当人にすれば、耳の痛いことが多いですから。

 

 どうぞこれからも、本音を言ってくれる人を大切にしてください。

 

 私は格好つける男と勿体つける女が嫌いです。勿体つけるっていうのは、つまらないことをさも重要めかして語ることです。

 

 もう10年も前ですが、新鷹会という小説の勉強会の忘年会で、長年属している脚本の勉強会のメンバーとバッタリ出くわしました。

 

 すると何故か彼女は「××先生の紹介で……」と必死に言い訳するのです。私は不思議でした。二つの勉強会に所属するのは悪いことではないし、ましてお互い、何の権限もない一会員に過ぎないのに。

 

 それから数日後、今度は彼女から訳のわからない書類やら覚え書き、小説などがドッサリ届けられ、ますます面食らいました。

 

 彼女が何を言いたかったのか、未だにわかりません。

 

 ただ一つわかったのは「常識的に考えればどうでもいいつまらないことを、彼女がものすごく重大に考えている」ということでした。

 

 そういう人が身近にいると、簡単なことが複雑になって、本当に面倒ですよね。絶交するのは角が立つので、なるべく距離を置くのがお勧めです。敬遠……敬して遠ざけるのが一番でしょうか。

 

やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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