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総額数千万円の借金で離婚…「ギャンブル依存症」40歳・会社員
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.03.28 16:00 最終更新日:2024.05.12 06:22
「IR推進法」により、日本でのカジノ誕生が、いよいよ現実味を帯びてきた。しかしその一方で、依存症などの影響を心配する声も、いまだ根強い。政府は対応策として、2020年4月から、ギャンブル依存症の治療を公的医療保険の対象にすると決めた。
ギャンブル依存症には、グループで経験や現状を語り合う集団治療が有効とされる。今回、集団治療を実践している自助グループ「GA(ギャンブラーズ・アノニマス)」の参加者Aさんに、話を聞いた。
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競馬を始めたのは18歳。最初は小遣いの中から数千円程度のたしなみだったが、32歳のときには1日に100万円を賭けるほど、のめり込んでいた。
「20歳になって初めてクレジットカードを作り、『キャッシング』という名の借金をしました。そのときは少額でしたが、競馬も継続していたところ、返済できなくなり、結局は親に泣きつきました。
これまで数百万円の借金を5~6回くらい、親が肩代わりをして払ってくれたと思います。総額では数千万円になります」
結婚してもギャンブルはやめられなかった。数年後、妻から「これ以上、あなたとは生活が続けられない。別れたい」と言われ離婚。
「このころになると、さすがに自分でも『普通じゃないな』と思うようになり、34歳で自助グループに参加しました。
『自分は生きている価値などないのではないか』と落ち込みましたが、参加者の皆さんの回復していく体験談を聞くと勇気づけられ、自分も回復できるかもと思うようになりました。
ただ、仕事のストレスが処理できなくなると、またギャンブルをしそうで、怖いです。その衝動が起きないよう、週5回は参加するようにしています」
(週刊FLASH 2020年3月17日号)