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「ガン手術」否定論が騒がれる今こそ「名医」はこう選べ
ライフFLASH編集部
記事投稿日:2016.08.22 07:00 最終更新日:2016.08.23 15:36
ガン外科・腫瘍内科の専門医であるセカンドオピニオン外来「東京オンコロジークリニック」代表の大場大医師がこう語る。
「肝胆膵領域のガンの手術は、特に病気への十分な理解と高度なスキルが必要です。しっかりトレーニングし、多くの経験を積んだ外科医でないと、不安がある。年に数例しかやっていないような病院での手術は避けたほうがいい」
ベストセラー小説『孤高のメス』の著者・大鐘稔彦医師も手術例を重視するが、こんな助言もしてくれた。
「たとえば、5年生存率が低い小細胞肺ガンは、肺ガン全体の 10〜15%と少ない。そういう情報を集めようとしても、専門が細分化している現在は難しい。そこで、患者会を活用するといい。情報を発信している方も多いし、患者同士で交流でき、参考になるはずです」
長尾クリニック院長・長尾和宏医師はこういう見方を示す。
「ダヴィンチ(手術ロボ)の場合、地方の病院で手術をしている画面を、東京で見ながら指示を出す遠隔医療も認められる方向にあります。そうなると今後の『名医』は、特定の外科医というより、チーム単位で考えるべきでしょうね」
インターネットなら、「がん情報サービス」(国立がん研究センター)、「よみドクター」(読売新聞社)、「DPC全国統計」(ケアレビュー)などで、症例数が多く、成功率が高く、死亡率が低い医療機関を調べられる。
「手術は受けるな」など一方的な情報を鵜呑みにしていては、「名医」に出会うことはできまい。
(週刊FLASH 2016年8月2日号)