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飛び降り自殺で6000円引き…ワケあり事故物件の意外な家賃
マネーFLASH編集部
記事投稿日:2012.03.15 00:00 最終更新日:2016.03.03 22:32
飛び降り自殺で6000円引き…ワケあり事故物件の意外な家賃 入学や入社シーズンで新生活への準備をしている人も多い季節だが、余分なお金は使いたくない。そんなニーズに応えるかのように“ワケあり部屋”が人気だという。
そこで今回、事故物件に詳しい不動産業者A氏の協力を得て「最新事故物件」情報を入手。実際に家賃は安いのだろうか。
◎JR京葉線潮見駅 徒歩4分 1K・22.5㎡ 69.000円→59.000円(推定) 『江東OLバラバラ殺人』 08年4月18日、9階に住んでいた住人が、わいせつ目的で侵入した犯人によって殺害され、ノコギリでバラバラにされた事件。この物件は、そのマンションの8階にある1Kの部屋。
◎JR山手線渋谷駅 徒歩8分 1R・18.57㎡ 86.000円→80.000円(推定) 『飛び降り自殺』 昨年12月、11階の部屋から住人が飛び降り自殺。マンション正面の道路上には、今も死体の跡が黒々と浮かび上がり、警察の現場検証で残された白いチョーク跡が残る。
意外と下がっていないようにも思えるが、事故物件といっても最初から下げることは少ないのだという。前出のA氏が語る。
「事件があっても部屋自体には何の問題もない。だからオーナーさん側としてはできるだけ家賃を下げたくない。しかし、事故の説明義務が仲介業者にはあるため、仕方なく家賃を下げるオーナーが多い。交渉によって2割、物件によっては半値になる場合もあります」
借り手の心理としては、殺人事件が起こった部屋はその後何人の入居者があろうと「殺人事件があった部屋」という事実は消えないが、宅建業法上は一度入居者があれば事故物件ではなくなってしまうのだという。
「告知義務を消すために、事故後、知人などに頼んでとりあえず賃借契約を結び、その後、まっさらな物件として業者に仲介を依頼するオーナーさんもいます」とA氏は語る。まさに“ルームロンダリング”といえる手法だ。また格安だからといって、安易に契約してしまうことも避けたい。
「実際に住みはじめたら、“死体の腐乱臭が消えていない”ことに気づいたり、なぜか“精神的な圧迫を感じ眠れなくなった”といったケースをよく聞きます。よくよく検討してから決めるべきだと思いますね」(前出・A氏)
(週刊FLASH2012年3月27日号)