「マイホームを購入するときはじっくりと選ぶもの。それと一緒で、お墓も”第二の家”となる大切なものです。どんなお墓が理想なのか、明確なイメージを持つことが重要です。それを実現するためにどのようなお墓や埋葬方法があるのか、自分の好みに合うお墓と出会えるまでゆっくりと検討していきましょう」
そう話すのはエンディングコンサルタントとして、葬儀やお墓に関する相談を数多く受けてきた佐々木悦子さん。若いうちは死後の想像は難しく、なかなか考える機会もないが、お墓は誰しもがいつかは必ず考えなくてはならない問題。秋のお彼岸をきっかけに、お墓について考えてみるのはいかがでしょうか。そこで、多様な埋葬・供養方法の中から最新のものをピックアップしてご紹介!
【納骨堂】
従来は、お墓を建てるまでの遺骨を預けて保管してもらう場所だったが、最近は永代にわたって遺骨を収蔵してくれる納骨堂もあり、”お墓”として利用する人が増えてきた。棚式やロッカー式が主流だったが、納骨後に渡されるカードキーを拝殿口の前に差し込むと50秒後に位牌が自動的に運ばれてくる、近未来的な『カード式全自動納骨堂』も登場。
【バルーン葬】
『葬送を目的としているので遺骨遺棄罪には抵触しない』と法務省のお墨付きを得ているバルーン葬。空中葬とは似て非なる方式で’09年から始まった。遺灰を入れた巨大風船を飛ばして、上空32キロ付近の成層圏で破裂させ、散骨する仕組みだ。遺灰はそのまま偏西風に乗って世界中を巡り、その一部ははるか彼方、宇宙で漂うというロマンが味わえる。通常は指定斎場のみでおこなうが、最低10平方メートルの広い空き地を用意できれば出張供養も可能。
【お骨ダイヤモンド】
遺骨をお墓に入れず、自宅に置いておくのが『手元供養』だ。そんな手元供養の普及にともない、遺骨から炭素を精製・抽出して合成ダイヤモンドを作ってくれる業者が増えてきている。カラットが違っても精製するのに必要な遺骨は約300グラム。別料金でジュエリー加工もできるが、数十万円のものから約300万円のものまでかなり幅広い。
(週刊FLASH 2012年10月2日号)