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ブームの火付け役が論破する「糖質ダイエット批判」

ライフFLASH編集部
記事投稿日:2014.02.17 07:00 最終更新日:2016.03.03 23:06

 食事から米・パン・麺などの炭水化物(糖質)を抜くだけで、「驚くほど即効性がある」と話題の糖質制限ダイエット。しかし、人気の裏返しか、急激に糖質制限への批判が各メディアで巻き起こっている。

 

 1月末、『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)で糖質制限否定派2名を粉砕したのが、今回のブームの火付け役・夏井睦医師(56)。だが、それもつかの間、今度は週刊誌が論陣を張りはじめた。

 

 これに「黙っていられない!」と怒った夏井医師。「どの批判も明らかに科学的視点に欠けている。批判のひとつひとつ、どこがインチキなのかをお教えしましょう」と、批判を論破する。

 

 2月3日発売の『週刊現代』によると、主食を完全に抜いた70代の男性が、筋力が衰え、骨粗鬆症になって骨折。寝たきりになってしまったという。

 

【批判1】糖質制限すると筋力が落ちる

【論破1】「糖質制限をしていても筋肉は落ちません。清野裕医師(関西電力病院長)は『糖エネルギーが不足すると体は自分の筋肉を分解してアミノ酸に変え、筋肉量がどんどん減っていってしまう』と言っていますが、この『糖新生』という代謝は最初は肝臓で起こり、飢餓状態が続いた場合にのみタンパク質が使われる。絶食を続けないかぎり、筋肉は減りません」

 

【批判2】骨密度が落ちて骨粗鬆症になる

【論破2】「骨粗鬆症の原因はカルシウム不足のみといわれている。加齢によるカルシウム低下は自然現象です。糖質を減らすこととカルシウムが減ることはそもそも無関係です」

 

【批判3】科学的根拠・指針がない

【論破3】「アメリカの糖尿病学会では'04年から有効な治療法として認められています。スウェーデンでは国家が糖質制限食を推奨しており、国民の23%が実行しているほど。日本も今年1月に北里大学が『有効だ』と発表した」

 

【批判4】脳卒中の原因となる

脂質やタンパク質の大量摂取で血管が傷み、脳卒中の原因になるという。

【論破4】「糖質制限を始めると1食とか2食で十分になります。現在の私のタンパク質や脂質の摂取量は、糖質制限前と変わらない。大量摂取は起こりません」

 

【批判5】体がしんどく、眠気が抜けない

Rサイエンスクリニック広尾院長の日比野佐和子医師は、“ご飯からお菓子まで、炭水化物を一切とらない”糖質制限の結果、最終的には“体がピクリとも動かなく”なってしまった。

【論破5】「糖質制限で失敗する人の多くが、極端に食事の量を減らしているんです。江部康二先生(高雄病院理事長・糖質制限の創始者)も何度も書かれていますが、まず最初は夕食だけ糖質を抜く。1食抜いただけでも十分体重は減る。いきなり3食抜きに挑戦するのは間違いのもとです」

 

 夏井医師によれば、糖質制限で唯一問題があるのは、すでにインスリンや内服薬による糖尿病を受けている人の場合。こういう人が急に糖質摂取をやめると、すぐに低血糖発作を起こしてしまうというケースも。医師に相談し、薬を減らしながら糖質を徐々に減らす工夫が必要だという。

 

(週刊FLASH 2014年2月25日号)

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