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空前のブームで判明「猫の値段」はどうやって決まるのか?
ライフFLASH編集部
記事投稿日:2017.06.25 06:00 最終更新日:2017.06.25 06:00
6月21日の日本経済新聞が「ネコノミクス」という言葉を取り上げ、空前の高級子猫ブームが来ていると報じた。
いざペットショップ店のホームページをのぞくと、ペルシャ40万円、アメリカンショートヘア50万円、スコテッィシュフォールド70万円……高級猫のオンパレードだ。
「ここ2~3年、どの猫も値上がりしています。うちだけでなくショップ業界全体で価格が上がっています」(都内ペットショップ店員)
あまりにも手の届かない高級猫の値段を見て、単純な疑問が湧く。はたして猫の値段はどのように決まるのか。
「猫には品種ごとにそれぞれ“スタンダード”があります。そこから大まかな値段を判断します。それに加えて、お店で独自に見た目から判断する場合もある」(同上)
この聞きなれない言葉「スタンダード」とは何か。
日本でキャットショーを主催するCFA JAPAN REGIONの前田実さんに話を聞いた。
「『スタンダード』とは、その品種における猫の理想的な形を指します。毛の色、長さ、毛並み、手足の長さ、目の形、尻尾の形、肉球、ヒゲの角度など細かく定められています。猫の美しさを審査するキャットショーでは、これが審査の基準となり『スタンダード』に近ければ近いほどいい猫とされます」
自身もブリーダーである前田さんによると、最近こんな相談があったという。
「お店で数十万円出して買った猫がキャットショーで全然評価されなかった」
一体どういうことか。
「ブリーダーはいい猫ほど自分でコンテストに出したり、顧客へ直売したりするので、必然的に店へ販売するものは残り物ばかりとなる。ペットショップではいい猫を見たことがありませんね」
値段に関しても不透明な部分が多いという。
「猫の値段はお店が決めています。たとえば、ブリーダーが10万円とする猫を、店側は維持費や保険料を上乗せし、30万円で売る。ブリーダーがオークションなどへ出品した価値の低い猫を、ペットショップが高額な値段で販売することもあります」
では、どうすればいいのか。
「猫を買う側が勉強することです。たとえばキャットショーへ足を運ぶ。賞をとった猫を間近で見て、自分の目を養うしかありません」
安易なペットブームに乗って騙されないようにしたいものだ。