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55歳300人切りオヤジ、キャバクラで女の子を落とせるか(8)夜バナ 投稿日:2016.07.02 19:00

55歳300人切りオヤジ、キャバクラで女の子を落とせるか(8)

写真:AFLO

 

 今日はえりこちゃんとカラオケ館で2人カラオケだ。歌って採点し、女の子の点が高ければ1曲ごとに500円払う。女の子の点が低ければ、1枚ずつ脱いでいくというゲーム。

 

 待ち合わせは4時だったが、どうせ5~10分は遅れてくるだろうから、カラオケボックスの予約は4時15分にしてある。

 

 メールが入った。「10分ほど遅れます」。想定内だ。

 

 しばらくするとひらひらのついたいかにもかわいいという服でやってきた。スカートは赤で少し若さを感じる。キャバクラ内で見る商売衣装とは違い、新鮮な感じがする。ごく普通のどこにでもいる女の子だ。 「ごめんね、遅れて」 「今来たところだから」とお決まりのご挨拶。

 

 じゃ、とカラオケボックスに入る。会員証を出して手続き。店員からは親子に見えているのか、それとも。男としては気になるところだが、えりこちゃんはまったく気にしていない感じ。

 

 DAMの部屋を希望し、2人でエレベーターに。若い女の子と個室に入る前のドアノブを握ったときの緊張感は何とも言えない。ドアを開けて「どうぞ」「ありがとう」と中に入る。

 

 まず電気を明るくしエアコンの電源だ。そしてカラオケのデンモク(リモコン)とマイクを2個ずつとってひとつをえりこちゃんに渡す。個室に入って最初は対面に座る。

 

 座ってからの当面の静寂は避けたい。最初は「どんな曲が好き?」「バラード? リズムのある曲?」などといつものパターンで進行させる。30秒の会話ののち「1曲目は練習にしようか」と言う。

 

「うん」

「じゃ僕から」

 

 間髪入れずに福山の『スコール』を入れた。

 

「知ってる?」

「聞いたことあるかも」

 

 どちらとも取れる返事。「サビを聞けばわかるかもよ」と、会話がとぎれないように注意。

 

 ここまでテンポよく来ている。間奏のところで「曲決まった?」と話しかける。「まだ」と。歌を歌わない間は何か声をかける。歌い終わったところで後奏をカットし、BGMに切り替える。曲→会話→曲→会話と緊迫の時間の流れの中にリズムを刻む。

 

 歌い終わってもまだ曲を選んでいたので、なにか飲み物を注文しようとメニューを渡す。選曲からいったん意識を外し、オレンジジュースとコーヒーを注文。

 

 えりこちゃんも何かが吹っ切れたように曲が決まりだした。アニソンだ。うまい。最初のワンフレーズぐらいでひと声かけた。

 

 2人カラオケで重要なのは、最初の1曲を女の子に歌い終わらせるまでだ。いつもことながら今日もうまくいった。歌い終わって拍手し、「今日は負けそうだ」と褒めておく。

 

 ここで、約束の時給5000円を渡す。「ありがとう」と笑顔をみせる。これで最初の緊迫感がうそのように消える。あとは無礼講だ。

 

「さあ勝負だよ」

「じゃ先行後攻のジャンケン」

「ジャンケンポン」

「やった後攻だ」

 

 正直言えば、僕はこのゲームを何度もやっている。だから、これまでカラオケでこの曲なら何点取れるというデータを持っている。勝ちも負けも自由にできるから、後攻がいい。えりこちゃんにとっては新鮮なゲームでも、僕にとっては作られた勝負なのだ。

 

 いつもどおり最初の2回はわざと負けた。「え、勝った」とハシャグ。あらかじめ両替しておいた500円玉を悔しそうに机に軽く叩きつける。2回これを繰り返したあと、両替した500円30個全部を見せ金として無造作に机に山積みする。1曲勝つことでこの500玉を手にすることができるということを目に訴えるためだ。

 

 歌を歌って気分がよくなり、勝負に勝った褒賞が目の前に山積みされた500玉なのだ。勝負事では最初に勝った喜びはずっと記憶に残る。2回、3回とカラオケに連れ出すためには必須の流れだ。

 

 僕は3回に1度は勝つ。今度は僕が喜んで声をかける。

 

「さあ、罰ゲームだ。1枚脱いで」

「え、アクセサリーでもいいんでしょ」

「ここではアクセサリーも『脱ぐ』というんだよ」―笑うー

「じゃ時計を外すね」

「脱ぐんだよ」

「わかった、じゃ時計を脱ぐね」

「いいよ。その調子だ」

 

 脱ぐという言葉に慣れさせる。次回のカラオケで服を脱がすための練習の意味あいがあるからだ。

 

 結局この日は3勝7敗で、支払った金額は時給5000円+500円×7回=8500円。脱いだのは、時計と上着と靴の3つだった。

 

「ううう、くやしい」

 

 えりこちゃんは誇らしげに、うれしそうに見ている。

 

「リベンジしたいんだけど」

「いいよ」

「明後日こちらに来る予定があるけど空いてる?」

「いいよ」

「じゃ、今日と同じく4時にここで」

「わかった」

「仕事頑張ってね」

「うん」

 

 同伴すると2セットと同伴料・指名料で17000円かかることは調査済みだ。だが、今日は同伴しない約束だ。結局、8500円安く上がり、次の約束を取り付けることに成功した。

 

「じゃ」とカラオケ館の前で別れた。2人カラオケは計画通りに初日の工程を終えた。(続く)


 

<著者プロフィール>

山本吾郎 1960年、名古屋市生まれ。大学を卒業後、SEとして活躍。業務先の化粧品会社で、女性に囲まれる楽しい毎日を送る。昼間は女性だらけでムラムラしたが、社内での女性トラブルはうわさが早く、その気持ちのはけ口をキャバクラに向けた。現在は、老後の生活費をためるため、多くの若者にキャバ嬢攻略法を伝授している。

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