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ホタルイカもPCも2000円「ふるさと納税」最新ガイド
マネーFLASH編集部
記事投稿日:2016.04.11 16:17 最終更新日:2016.04.11 16:30
2008年にスタートしたふるさと納税制度。個人が2000円を超えた寄付をすると、超えた金額ぶんが翌年の住民税から減額される制度。しかも、寄付をした市区町村から金額に応じたお礼の品が届くのだ。
2015年からは寄付額の上限が2倍に引き上げられ、サラリーマンなら5つの自治体までなら確定申告が不要になるなど、より便利になった。
都内で鍼灸院を営む川村院長は、「ふるさと納税歴は4年ほど。最近はクレジットカードで決済できる自治体が増えていますね」と、利便性の向上を実感している。
その川村氏がお礼の品で大正解だったと言うのが、奈良県吉野町に1万円の寄付をするともらえる天然の猪肉だ。
「ぼたん鍋にしてスタッフたちと食べたらとても好評でした。翌年もリピートしようと思ったのですが、品切れが続いていて、手に入らないのです」
それもそのはず、奈良県吉野町の特選吉野牡丹は、期間限定で最長3カ月待ちの超人気商品。じつはふるさと納税には、このような期間限定の超レアな返礼品が少なくないのだ。
日本最大のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営する㈱トラストバンクの玉越有美子氏が解説する。
「安定した人気があるのは牛肉やお米ですが、季節によって旬のフルーツや海の幸も人気が高まります。旬の時期にお礼の品が届くことで、日本の四季を感じられます」
ふるさと納税を採用している自治体は1788、お礼の品の数は約5万5000点に及ぶという。そんななかから旬の品や限定品を選ぶのは容易ではない。
〝ふるさと納税の賢人〟として知られる金森重樹氏が、今年ふるさと納税デビューを考えている人に、こうアドバイスする。
「まずは米などの主食を確保しましょう。米なら3万円で60キロ、5万円で100キロはもらえます。100キロあれば夫婦なら1年間足りるはず。そのうえで、『旬の品』、『限定品』を狙えばいい。今年は、従来にも増して返礼品がお得な自治体に申し込みが殺到し、爆速で品切れになってしまう傾向にあります」
このほど発表された2015年のふるさと納税金額のランキング1位は宮崎県都城市で、その額は約35億円。2014 年に1位だった長崎県平戸市が約13億円だったから、人気の拡大ぶりがわかる。
そんな過熱競争のなか、「旬&限定品」を確実にゲットする方法はあるのだろうか。前出の玉越氏がこの時期おすすめするのは「先行受付け」だ。
「山形県天童市では3月から桃、さくらんぼ、リンゴなどをお礼の品とした先行受付けを始めています。また、4月に鹿児島県大崎町がマンゴーの先行受付けを予定。4月にお礼の品をリニューアルする自治体もあるので、こまめにチェックするのがおすすめです」
一方、賢人の金森氏。さぞ〝裏技〟を駆使しているだろうと思いきや…。
「欲しいものをゲットするコツですか。目当ての自治体に電話しまくって、受付け日と数量を確認。その日がきたら、確実に申し込むことです!」
ゲットのコツは急がば回れ。2000円の出費で囲める豪華な食卓を思えば、たいした労ではないはずだ。
(週刊FLASH 2016年3月22日号)