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『全裸監督』で好演「川上奈々美」今は共演相手に濡れ場指導も
夜バナFLASH編集部
記事投稿日:2020.07.18 20:00 最終更新日:2020.07.18 20:00
川上奈々美(27)は、2019年に話題となった配信ドラマ『全裸監督』(Netflix)で、自身を投影した役柄を演じた。現役AV女優が “本番女優” を演じる、かつてない挑戦だった。
「私が呼ばれたのも、『フェイクにしたくない』のが理由。監督には、『当て書きしたし、相当厳しくするよ』と言われ、実際しごかれました(笑)」
AV歴は8年。多くの女優は、数作品でやめていく。
「私もデビュー当初、みんなに『すぐ、やめるだろ』って言われてたんです。初めは、すごくつらかった。でも、そう言われたのも、気持ちいいセックスができてなかったから。『気持ちよくなろう』って思ったら変われたんです」
持ち前の「負けず嫌いな性格」に火がついた。
「売れてるコの作品はもちろん、映画もいっぱい見て、演技を研究して……。そこで、『AVの世界以外でも戦えるかも』と初めて思えました」
2015年に銀幕デビュー後、翌2016年の『下衆の愛』で、『全裸監督』の演出も手がけた内田英二監督と出会う。
「主人公を演じた渋川清彦さんの妹役で、出演したAVを見られちゃうシーンがあるんですが、そこには私自身の経験が反映されてます」
デビュー半年で、“親バレ”。アイドルグループ「恵比寿マスカッツ」での活動や映画出演が契機となり、猛反対した母が、いまでは応援団長だ。
「AVと役者を両立させたいし、できると思っています。今回の『東京の恋人』は、共演の森岡龍さんにとっては初濡れ場。絡みは、私が演技をつけました(笑)」
一般映画初主演作で、昔の恋人とのアバンチュールに揺れる “アラサーの焦燥” を巧みに演じた。
「監督の要望のハードルが高く、『ミステリアスな魅力を出してほしい』って。役には、心から共感できました」
川上が扮するヒロインは、蠱惑的ながらもかげりがある。主人公は、過ぎし青春を手繰り寄せようと、そんな彼女にひたすらレンズを向ける。シャッターが切られるたび、小悪魔に天使にと豹変する。たしかに、女優がそこにいた。
かわかみななみ
1992年生まれ 東京都出身 2012年、デビュー。2015年、『メイクルーム』(森川圭監督)で映画初出演。AV監督・村西とおるの半生を描いた『全裸監督』での演技が話題に。『東京の恋人』(下社敦郎監督)で、「MOOSIC LAB 2019」の長編部門で最優秀女優賞に輝く
※映画『東京の恋人』が、ユーロスペース(東京都渋谷区)、第七藝術劇場(大阪市淀川区)で公開中。今後、全国で順次公開
取材&文・鈴木隆祐
写真・保坂駱駝
(週刊FLASH 2020年7月21日号)