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デビュー10周年の紗倉まな 本人考案の「理想のSEX」を妄想小説で再現
夜バナFLASH編集部
記事投稿日:2021.11.26 20:00 最終更新日:2021.11.26 20:00
「お待たせ!」
待合わせ場所にやってきた彼女に、俺は目を見張った。テレビで見るよりも、生で見る彼女はよっぽど美しかった。予約した店は駅から徒歩5分。「最近、急に寒くなったね」、「先月末の同窓会で久しぶりにみんなと会ったよ」などととりとめのない話をしているうちに目的地に着いた。
「いらっしゃいませ〜」
活気のある声が俺たちを迎え入れてくれた。時間が少し早いせいか、店内は混み合っていない。奥にある予約席に案内され、「とりあえず」とビールとウーロンハイを頼んだ。
メニューを見て、嬉々とする紗倉に、「厚切りタンがおすすめ。あとシルクロースは絶対頼んだほうがいいよ。卵をつけて食べるのが最高。あと、ホルモンが好きなら上レバーは絶品だから」と教えてあげた。彼女は「へ〜」と言いながら、顔を上げずにメニューとにらめっこを続ける。結局、おすすめを含めてテーブルに載り切るのかという量の注文をしてしまった。
「そういえばこの前、紗倉が『相席食堂』に出てるの見たよ。やっぱ、千鳥最高だよな〜」
紗倉との共通点は、高専時代のクラスメイトという以外はお笑い好きというくらいだ。
「あれね、ロケ大変だったんだよ〜。観てくれていたんだね」
「紗倉が出ていたからびっくりしたよ。生きる世界の違いを感じた(笑)」
そんなことを話しているうちにドリンクが来た。神妙な面持ちで「再会に乾杯」と言い出す彼女を見て俺は吹き出してしまった。その後も「最近は誰がおもしろい」とか、「誰のライブに行った」とか、そんな話をして、たらふく肉を堪能した。紗倉が手洗いに行っているうちに会計をすませる。時刻は20時をまわっていた。
店を出ると彼女は、ちょっとフラフラとして千鳥足のようになっている。
「そこまで千鳥が好きなの?」とからかうと、「お肉は美味しかったし、お酒も久しぶりだったし、もう最高だね! 次どこ行こっか?」と、すでに二次会モードになっているのだった。歩きながら馴染みの店に電話をかけるが、緊急事態宣言明けとあってか軒並み満席で予約が取れない。
「じゃあ〜、ここなんてどう?」と、紗倉がスマホを見せてくる。
「有名なホテルじゃん。高くね?」
「いま、ちょっと安くなってるみたいなんだ。取材やインタビューをホテルで受けることがあるんだけど、くつろいだことなかったんだよね〜。ダメ?」
潤んだ瞳でそう言われるとダメとは言えない。「じゃあ行こうか」と言ってタクシーを拾った。部屋に入ると、まずコンビニで買ってきた酒や菓子をテーブルに置く。ルームサービスでシャンパンとフルーツも頼んだ。