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東京五輪で45万個購入か「日本のコンドーム」世界へアピール
夜バナFLASH編集部
記事投稿日:2019.05.11 20:00 最終更新日:2019.05.11 20:00
東武浅草駅から特急「リバティけごん」に乗り込み、東京スカイツリーに別れを告げて1時間ちょっとで栃木駅。そこから車で10分ほど走ると不二ラテックスの栃木工場に到着する。
出迎えてくれた石澤正諭工場長が胸を張る。
「コンドームは安全性と有効性が重要な製品です。日本のコンドームは国際基準より厳しいJISの規格に基づいて作られていますので、『世界一の品質』といっても過言ではありません」
JIS(日本工業規格)によると、コンドームは「医療安全用具」に分類され、44ページにもわたる書面で、形状から試験方法までとにかく細かく規定されている。
現在、同社が力を入れているコンドームは、人肌の感触を追求した合成ゴム製の「SKYN(スキン)」。
「約5年前の発売からしばらくは反応が鈍かったんですが、徐々に使用感のよさが評判になって、売り上げも順調に伸びています」
こう話すのは、ヘルスケア営業部の門脇立彦マーケティング課長。東京五輪へ向けての意気込みを聞いた。
「少子高齢化にともなう人口減で、国内のコンドーム需要が増えることは期待できません。海外に目を向けるメーカーとしては、世界の注目が集まる東京五輪は絶好のアピールチャンスです。お話があれば喜んで協力させてもらいます」
すでに2017年の暮れには組織委員会の聞き取りがあったが、その後の進展はない。
「東京五輪決定でコンドームメーカーの株価が上がったという報道もあったので、スポンサー企業ではないメーカーの宣伝になるのは避けたいようで、購入配布というスタイルになるかもしれません」
組織委員会はリオ五輪規模(45万個)の購入予算を用意しているという話もある。
「欧米では避妊はピル。コンドームは感染症予防用で、いまだに薄い=弱いという偏見があります。ぜひ選手や関係者に使ってもらい、日本の技術力の高さを実感して、偏見も払拭してほしいですね」
【コンドーム工場の様子】
(週刊FLASH 2019年4月16日号)