【いまも読める平成初期の革命的「名作エッチ漫画10選」】※監修・稀見理都氏
●『ANGEL』遊人(当時は小学館・現在は日本文芸社)/昭和63年(1988年)
『週刊ヤングサンデー』で連載されていた、平成お色気漫画の金字塔。平成元年に単行本第1巻が発売されると、大ベストセラーに。全7巻。
「若者が渇望した夢を実現した作品。作者は他作品を含め、有害図書指定も多く受けました」(稀見氏、以下同)
●『電影少女』桂正和(集英社)/平成元年(1989年)
少年誌という枠の中で、恋愛と美少女の胸ではなく、おしりのエロさを教えてくれた名作。フォロワーを多く生んだ。『週刊少年ジャンプ』連載。全15巻。
●『甘い生活』弓月光(集英社)/平成2年(1990年)
ランジェリーメーカーを舞台にしたラブコメで、お色気要素もふんだん。全40巻。『ビジネスジャンプ』の休刊後は、『グランドジャンプ』へと発表の場を移し、現在は『2nd season』が11巻~継続中。
「エロいのに上品さがあるのは、作者が少女漫画出身だからかもしれません」
●『BLUE』山本直樹(連載は小学館・単行本は光文社)/平成3年(1991年)
「森山塔」名義で、成人作品も手がけていた山本直樹が、『ビッグコミックスピリッツ増刊』(小学館)に発表した作品。単行本は一般コミックスとしては初めて都の不健全図書の指定を受けた。全1巻。
●『BOYS BE……』作・イタバシマサヒロ/画・玉越博幸(講談社)/平成3年(1991年)
『週刊少年マガジン』で連載された恋愛漫画。全32巻。続編も複数ある。
「男子高校生のピュアな妄想が読者の共感を呼びました」
●『東京大学物語』江川達也(小学館)/平成4年(1992年)
江川達也の、最大のヒット作。東京大学に合格した主人公が、さまざまな女性と関係を持ちながら、ヒロインと恋愛を繰り広げる。『ビッグコミックスピリッツ』連載。全34巻。
●『地獄先生ぬ~べ~』作・真倉翔/画・岡野剛(集英社)/平成5年(1993年)
『週刊少年ジャンプ』連載の、霊能教師を主人公とした、オカルトコメディ作品。ノーパンの美少女キャラが登場するなど、お色気サービスカットも人気のひとつだった。全31巻。
●『ふたりエッチ』克・亜樹(白泉社)/平成9年(1997年)
夫婦生活の性の悩みを解決する『ヤングアニマル』の看板作品。当初は新婚だった夫婦だが、作品内で時間が進み、現在は子宝にも恵まれている。累計発行部数2700万部。77巻~継続中。
●『ラブひな』赤松健(講談社)/平成10年(1998年)
女子寮・ひなた荘を舞台にしたハーレム型ラブコメ。エロシーンの多さは『週刊少年マガジン』史上屈指。全14巻。
●『特命係長 只野仁』柳沢きみお(連載は講談社・単行本はぶんか社)/平成10年(1998年)
広告会社に勤める只野仁は、ふだんは窓際族だが「特命係長」というもうひとつの顔を持つ。『週刊現代』に2007年まで連載された、サラリーマンお色気漫画の王道。全29巻(『新・特命係長 只野仁』を含む)。現在は『日刊ゲンダイ』で『特命係長 只野仁ファイナル』が連載中。
※版元・巻数は、初出の単行本のものです
(週刊FLASH 2019年4月23日号)