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平成後期エロ漫画史「ネットでは0~9時に無修整も」と研究家
夜バナFLASH編集部
記事投稿日:2019.05.19 20:00 最終更新日:2019.05.20 01:00
「男の本性」「売れるため」「表現への挑戦」−−。さまざまな理由で「エッチ漫画」に取り組み、伝説を残した創造者たち。18禁の成人誌ではなく、一般誌を舞台に、斬新な表現を追求してきた、闘いの歴史とは。
平成の31年間は、エッチ漫画の激動の時代だった。『エロマンガ表現史』(太田出版)の著者で、美少女コミック研究家の稀見理都氏が解説する。
有害コミック騒動後、エロ要素を抑えていた青年誌でも平成中期から花開く。
「平本アキラの『監獄学園』は、体液などのフェティシズム要素が全開。エロいながらもバカバカしい作品に仕上がっています。また、稲光伸二の『性食鬼』もエロチックとファンタジーSFを融合させた新しい漫画ですね。
平成後期からお色気漫画は、SMや触手もの、女体化など、細分化、複雑化が進んできました」
片や、柳沢きみお、村生ミオなどは、男性週刊誌に進出し、中年男性を主人公にした作品でヒットを飛ばした。
「変化する漫画家もいれば、変わらない人もいます。性教育漫画の第一人者、『ふたりエッチ』の克・亜樹、上品なお色気シーンを描く弓月光などは、昭和、平成をまたぎ、現在までファンから支持され続けています」
現在では、ネットでもエッチ漫画を読むことができる。ウェブから生まれたヒット作が、本名ワコウの『ノ・ゾ・キ・ア・ナ』であり、現在連載中の『ハダカメラ』だ。
「また、近年では、時限修整という新しい修整方法が生み出されています。夜中の0時から朝の9時までは、乳首などが見える無修整バージョンを読むことが可能です。
ただし、ウェブには、有害図書指定がありません。代わりにグーグルやアップルが作品をNGにすることがあるのです。次世代は世界の規制をくぐり抜けた、さらにおもしろいお色気漫画が登場するかもしれません」
次のページでは、平成後期のエロ漫画史に革命を起こした作品を紹介する。