【旬女の家庭訪問】佐々木若菜さん36歳

　タレントになったのは、いじめられっ子だった反動かもしれない。小さいころから整った容姿は目を引いた。

「根が地味で……。芸能界の雰囲気に馴染めなかったです」

　それでも続けてきたのは、諦めきれないものがあったから。

　1年前、結婚を考えていた彼氏と別れて、少しヤケになった。旧知のプロデューサーに「冗談で、今なら体使って仕事もらいますよと言ったら、『あぁ、いるよ』と返されちゃって」。

　行ってみると70歳くらいの「おじいちゃん」だった。

「『君みたいなコが相手なら幸せだ』とか言ってもらえるの かな、と」

　しかし、彼の口から出たのは「おまえのレベルなら出せて5万 円。水曜日担当の女だ。今決めろ」。

　想像とあまりの違いに断わったら、「35 歳で無名のくせに！」と怒られた。

　今年の誕生日、ショートケーキぐらい買おうと思ったが「一つだけ箱に詰めてもらうのも悪いな」とやめた。 　結局、家でコンビニ弁当を食べた。

「結婚、したいな……。でも私、5万円の女だしな（笑）」

佐々木若菜さん（仮名）36歳

身長・160cm、体重・47kg

渋谷区在住　

職業・タレント

出身・兵庫県

昨年の年収・約240万円（バイト含む）

部屋の広さ・21.5㎡

家賃・9万円

居住歴・1年8カ月

部屋に上げた男性・2人

ベッドに上げた男性・1人

彼氏の有無・なし（1年2カ月）

写真&文・野澤亘伸