気になる相手はデリヘル好きの性豪、なのに私にはしてくれない

　撮影現場にはメイクをビシッと決めて入る。助手のころは、シャンプーの香りをさせているだけで怒鳴られた。

「ナメられたくない。監督と気づかれず、お茶汲みとか頼まれちゃいますから」

　長身で手足のスラリとした容姿は、男社会でも存在感を放つ。

　ストイックかと思いきや、下積み時代に複数の「セフレ」と過ごす時間にハマってしまった。

「仕事がきつくて、彼氏を作るモチベーションまではない。セックスは息抜きでした」

　本当は、7年間も思いを遂げられない相手がいる。仕事の先輩で、家に行くと彼はいつも徹夜で編集作業をしている。その横顔を見つめたり、傍で寝たふりしても、一度も手を出してくれ
ない。

　草食系？　いや、彼は自称「性豪」。趣味はデリヘルらしい。なのに、「どうして私にはしてくれないの？」

　結婚を考えたら、早くほかの男性に目を向けるべきだと思う。でも――。

「彼と一度でいいからセックスしたい。このままじゃ、成仏できないです（笑）」

山下智美さん（仮名）31歳

身長・170cm、体重・65kg
世田谷区在住　
職業・映像監督
出身・千葉県
昨年の年収・約600万円
部屋の広さ・27㎡
家　賃・7.5万円
居住歴・2カ月半
部屋に上げた男性・2人
ベッドに上げた男性・0人
彼氏の有無・なし

写真&文・野澤亘伸