第1戦は「村田が勝っていた」という意見が国内外で噴出した。ベルトを手にできなかった村田だが、「半信半疑だった」という自らの力量に関して、はっきりとした自信を手に入れることができたのは大きな収穫だった。
一方、多くの世界タイトルマッチをこなしてきたエンダムにとっても、村田との試合は心身ともにタフなファイトだった。
「ハードファイトになることは試合前から予想していたが、予想以上に厳しい、力強い展開になった。しかし、私はボクサーになるために生まれついたボクサー。いかなる状況にも対応できるだけの準備をしてきた。そして指摘されるように、接戦での判定になったが、それは私の中では当たり前のこと。2人の素晴らしい強いボクサーが全力を出して戦った結果。だからこそ接戦になるし、論争も巻き起こったのだろう」
今回の両者のリマッチはすんなり決まったわけではないようだ。当初は他団体王者への挑戦も選択肢に上がっていた。最も可能性があったのはWBO王者のビリー・ジョー・サンダース(英)で、WBO会長も前向きな姿勢をメディアに示していた。しかし、サンダースは別の挑戦者と9月に防衛戦が決定。村田が9月では日程的に間に合わないという事情もあった。