連載

【QUIZで鍛えるビジネス算数脳】痴漢の犯人

連載FLASH編集部
記事投稿日:2017.09.24 11:00 最終更新日:2017.09.24 11:00

【QUIZで鍛えるビジネス算数脳】痴漢の犯人

写真:AFLO

 

 朝の通勤電車の中で女子高生が痴漢の被害にあった。たまたま同じ電車に乗り合わせていた婦人警官が駆けつけ、女子高生のすぐ近くに立っていたという男性3人に対し事情聴取を行った。X氏、Y氏、Z氏の3人は、次のように答えた。

 

 X:「ボクはやってません。Yもやってません」

 Y:「ボクはやってません。Zもやってません」

 Z:「ボクはやってません。誰がやったか知りません」

 

 3人はそれぞれ、半分がウソで半分が真実の証言を行なったとするとき、いちばん怪しいのは誰なのだろうか?

(↓解答はずっと下にあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答 いちばん怪しいのはY

 

 もしもXが犯人だとしたら

    →X「ボクはやってません」はウソ

    →X「Yもやってません」は事実

    →Y「ボクはやってません」は事実

    →Y「Zもやってません」はウソ

    →Zも犯人となって矛盾する

    →Xは犯人になりえない。……(1)

 

 

 もしもYが犯人だとしたら

    →Y「ボクはやってません」はウソ

    →Y「Zもやってません」は事実

    →Z「ボクはやってません」は事実

    →Z「誰がやったか知りません」はウソ

    →Zは誰がやったか知っている

    →Yは犯人であってもおかしくない……(2)

 

 もしもZが犯人だとしたら

    →Z「ボクはやってません」はウソ

    →Z「誰がやったか知りません」は事実

    →自分の犯行を知らないのはおかしい

    →Zは犯人になりえない。……(3)

 

 (1)、(2)、(3)からXとZは犯人でなく、Yが犯人だと仮定しても矛盾は起こらないので、Yが怪しいという結論が導かれます。

 

 満員電車では何が起こるかわからず、偶然ふれて気づかなかった場合は「誰がやったか知りません」と答えるしかありません。「さわるつもりはなかった」と抗弁しても無罪になる保証はなく、論理だけで身を守るのは難しい世の中のようです……。

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

連載一覧をもっと見る