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村田諒太のいる場所。ミドル級最新事情2018

I'm Ready!FLASH編集部
記事投稿日:2018.03.14 16:00 最終更新日:2018.04.11 15:34

村田諒太のいる場所。ミドル級最新事情2018

 

 WBA世界ミドル級チャンピオン、村田諒太の初防衛戦が4月15日、横浜アリーナでおこなわれる挑戦者は8位のエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)を迎えて初防衛戦を行う。前ヨーロッパ王者の正統派、ブランダムラを相手に村田がどう戦うのかは興味深いが、ここでは、村田がWBA王者に君臨するミドル級の最新勢力図を紹介したい。

 

 というのも近年のボクシングは、その団体だけでなく他団体王者との統一戦やスーパースターとのビッグマッチなど、さまざまな組み合わせによって試合の注目度が大きく変わってくるからだ。全体を知っておくことで、村田の立ち位置や今後のプランが理解できると言えるだろう。

 

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 ご存知の通り、ボクシングにはメジャーと呼ばれる団体がWBA、WBC、IBF、WBOの4つあり、それぞれの団体にチャンピオンがいる。
 現在、名実ともにミドル級のトップに君臨するのが、村田もかねて名前を出しているゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)だ。世界タイトルマッチで17連続KO勝利を収めた強打の王者は実績ナンバーワンで、現在はWBAスーパー、WBC、IBFと3本のベルトを保持する。

 

 メキシコのスーパースター、サウル“カネロ”アルバレスは人気でゴロフキンを凌駕する。アルバレスは現時点で無冠ながら、この2人がミドル級の“2強”という位置付けに、異論はないだろう。
両者は昨年9月に対戦し、公式スコアは三者三様のドロー。ゴロフキン優勢の声も多く、これを受けて再戦が5月5日にセットされた。3月に入り、アルバレスにドーピング違反疑惑が浮上したため、試合の開催は流動的となったが、ここではこの両者が5月5日に激突するという前提で話を進めよう。

 

 ゴロフキン、村田以外のもう一人のチャンピオンがWBO王者のビリー・ジョー・サンダース(英)だ。かつて村田もターゲットにしていたサウスポーの技巧派王者は、世界的に圧倒的な評価をされているとは言いがたいが、既に3度の防衛を成功させて“2強”との対戦をアピールし続けている。次戦は村田とほぼ同時期、4月14日に英国で4度目の防衛戦が決定している。

 

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 元WBA王者のダニエル・ジェイコブス(米)もミドル級主要キャストの一人である。この選手はゴロフキンと17年3月に対戦し、判定で敗れたものの接戦を演じた。これはゴロフキンが世界タイトルマッチで初めてKO勝利を逃した試合となり、ジェイコブスの株はグッと上がったのである。

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