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村田諒太のいる場所。ミドル級最新事情2018

I'm Ready!FLASH編集部
記事投稿日:2018.03.14 16:00 最終更新日:2018.04.11 15:34

 ここで世界的に権威のある米老舗ボクシング誌「リング」選定のランキングを紹介しておくと、チャンピオンがアルバレス、1位がゴロフキン、2位がジェイコブス、3位がサンダースとなっている。ちなみに村田は8位。アメリカで2試合をしているとはいえ、まだまだ海外でアピール不足ということだろう。

 

 もう一人、村田もその実力を認めるリング誌ランキング5位のジャーモール・チャーロ(米)の名前も上げておきたい。元スーパー・ウェルター級世界王者で、ミドル級でもスター候補の一人にあげられているチャーロは4月21日、WBCミドル級暫定王座決定戦に出場する。

 

村田諒太のいる場所。ミドル級最新事情2018

 

●『リング』誌 ミドル級ランキング(3月4日現在)
王者 サウス・アルバレス(メキシコ)
1位 ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)
2位 ダニエル・ジェイコブス(米)
3位 ビリー・ジョー・サンダース(英)
4位 セルゲイ・デレビャンチェンコ(ウクライナ)
5位 ジャーモール・チャーロ(米)
6位 デメトリアス・アンドレイド(米)
7位 デビッド・レミュー(カナダ)
8位 村田諒太(日本)
9位 アッサン・エンダム(仏)
10位 ゲイリー・オサリバン(アイルランド)

 

 こうした面々が虎視眈々とベルトを狙っているわけだが、ライバルたちが今、最も注視しているのが5月5日のゴロフキンとカネロの一戦である。なぜならだれもがこの2人との対戦を望んでいるからだ。

 

 サンダースだけでなく、村田もこの2人をターゲットにしている。もし対戦できるのであれば、村田としてはどちらでも大歓迎であろう。

 

 この試合にゴロフキンが勝利した場合、かねて希望している4団体制覇を目指すのであれば、第一候補はサンダースとなる。無敵を誇ったカザフスタン人も35歳。最近はかつてほど圧倒的なパフォーマンスを見せていないだけに、4団体制覇という目標達成に突き進むのであれば、サンダース戦はあり得るだろう。

 

 アルバレスが勝っても、やはりサンダースとの統一戦は必ず俎上に上がってくるはずだ。両者は過去に対戦話がまとまりかけた経緯もある。

 

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村田諒太のいる場所。ミドル級最新事情2018

 

一方で、村田は今年に入り東京ドーム興行という大きな夢を口にするようになった。東京ドームのボクシングといえば、1988年と90年の2回だけ。いずれもメインはマイク・タイソンで、90年にタイソンがジェームス・ダグラスに敗れた「世紀の大番狂わせ」は世界に衝撃を与えた。

 

 もし、タイソン以来となる東京ドーム興行を実現させるのであれば、現時点ではゴロフキンかアルバレス以外に相手はいない。陣営はビッグマッチ実現に向けて、ビッグネームとの本格的な交渉に入るだろう。

 

 また、ゴロフキンとアルバレスのどちらが勝っても王座返上という事態になると、王座決定戦が各団体で開催されることになる。新たなチャンピオンが続々と誕生するわけで、こうなるとまた勢力図が大きく塗り替えられることだろう。

 

 2018年のミドル級は5日5日の試合を軸に、各陣営の思惑が複雑に絡み合い、水面下でタフな交渉が繰り広げられる。駆け引きは既に始まっているのだ。先ずは、4月15日横浜で村田が日本人初のミドル級の世界タイトル防衛をクリアして、プロボクシング再激戦区の戦線にいかに絡んでいけるか。そして、どんな仰天カードが生まれるのか。バックステージも想像しつつ、リング上のファイトに目を注ぐことは、ボクシングファンとして何と至福なことであろう。

 

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(写真:AP/アフロ 久保貴弘)

 

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