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高血圧対策で酢を愛用する「吉田戦車」ついに五倍酢に手を出す

連載FLASH編集部
記事投稿日:2018.05.09 08:00 最終更新日:2018.05.09 08:33

高血圧対策で酢を愛用する「吉田戦車」ついに五倍酢に手を出す

 

 酢が好きになってきた。
 いや、好きになるよう自らを仕向けているというべきか。血圧のことばかり書いているようだが、これもまた高血圧対策のためである。酢は減塩に役立ち、血圧によいとされている。

 

 健康体だった時の酢は、ないと困るけど、減りが早い調味料ではなかった。

 

 最近は米酢、穀物酢、リンゴ酢、バルサミコ酢など、あれこれ買っているが、どれもそれなりにコンスタントに減ってゆく。

 

 ドリンクとして飲むほどではないが、酢、けっこう摂取してるなと思う。酢に少量のハチミツを入れた「ハチミツ酢」を常備していて、スライスした野菜などにびしゃびしゃかけたり。

 

 刺身は、醤油なしで、酢+ワサビで食べる。ご飯のおかずだと醤油がいるが、酒の肴の場合は酢ワサビでじゅうぶんおいしい。

 

 そんなマイ酢ブームの中で知ったのが、今回とりあげる「五倍酢」である。その名のとおり5倍濃縮の酢で、これ1+水4で、通常の酢と同じになる。

 

 全国のJA系「エーコープ」などで買えるのだが、東京の近所には取扱店がなく、存在を知らなかった。「独特の方法で5倍に濃縮したエーコープオリジナル商品」だという。

 

 なぜ知ったかというと、佐藤初女さんという、キリスト教にもとづいた福祉活動をされていた方の著書に書いてあったのだ。

 

 この方はいわゆる料理研究家ではないが、おにぎりをはじめとする手作り料理をふるまって話を聞くその活動は、多くの悩める人たちを救ってきたといい、レシピ本も出ている。

 

「少量で味が決まるので、サラダのドレッシングも漬け物もわたしは全部これ」(『初女さんのお料理』主婦の友社)という記述を読み、それは使ってみたい、と思った。

 

 おととしぐらいに、岩手に帰省した時か、妻の故郷の長野でだったか忘れたけど、エーコープで五倍酢を買った。

 

 値段は忘れたが、WEBで「360ミリリットル、6本で3000円」というショップが見つかったので、1本500円前後か。けっこうするが、一般的な酢5本分で500円と考えれば安いといえるだろう。

 

 使ってみると、うちの台所では使い勝手がいいとはいえない……、ということがわかった。小さじ一杯ぐらいの酢がほしい時に(3人家族ではその程度の使い方が多い)、いちいち計量して水を足すのがとてもめんどうだ。

 

 失敗かな……、だがこういう酢があることを知っただけでもよかった、と思い、たまに思い出してチビチビ使った。たとえば、2、3倍に希釈した五倍酢で、湯呑みの茶渋がきれいに落ちる。酸すげえ、という感じだ。

 

 料理だと「酢タマネギ」「イワシの酢煮」に使ったりして、最近ようやく使いきった。

 

 今後もつづいていく酢生活の中で、ふたたび買うことがあるのかどうかわからないが、なかなかおもしろい酢体験をしたと思う。

 

よしだせんしゃ
マンガ家 1963年生まれ 岩手県出身 『伝染るんです。』『ぷりぷり県』『まんが親』『おかゆネコ』など著作多数。「ビッグコミックオリジナル」で『出かけ親』、「ビッグコミックスピリッツ」にて『忍風! 肉とめし』を連載中。妻はマンガ家・伊藤理佐さん

 

※本誌連載では、毎週Smart FLASH未公開のイラストも掲載

 

(週刊FLASH 2018年5月8・15日合併号)

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